この記事で分かること
- 当サイトの計算ツール「モデリングラボ」を使った評価ワークフローの完全手順
- DCF→感応度→ゴールシーク→LBO支払上限→フットボールチャートの流れを設例で再現
- 記事で学んだ理論とラボの操作の対応表——「読む→作る→試す」の最終ピース
ラボの位置づけ:理論と手作業の間の「実験場」
記事で理屈を学び(読む)、Excelチュートリアルで組み(作る)、その次が前提を壊して回す(試す)です。モデリングラボは、この「試す」を最速にするための実験場です。本章はプリセット設例(売上1,000・EBITDAマージン20%)で、評価レンジ作りの一連を再現します。
STEP 1:発射台を入れてDCFを見る(5分)
- ラボを開き「設例を読み込む」→DCFタブ。株式価値約1,838・TV依存度約76%が表示されます(計算の中身はDCFガイドと同じ手順です)。
- まずTV依存度を見る癖を(面接で見られる理解②)。答えの大半がTVなら、WACCとgの前提が主戦場だと分かります。
STEP 2:感応度で「面」を掴む(5分)
- DCFタブ下部のWACC×g感応度で、±0.5%×±0.25%の25マスを確認。セルをクリックするとその前提が入力に反映されます——「もしWACC8.5%の世界なら」を1クリックで試せます。
- スライダーでEBITDAマージンを20→22%へ動かし、株式価値がリアルタイムに動くのを観察(Excelで同じ表を作る手順と対応しています)。
STEP 3:ゴールシークで逆算する(5分)
- DCFのゴールシークで「株式価値=2,000 になるWACCを解く」→答えが出たら「↳入力に反映」で適用。これはReverse DCF(発想の解説)の実機演習です。
- LBOタブでは「IRR=20 になる入口倍率を解く」→約7.2x=その前提で払える上限が出ます(面接Q10の厳密解がこれです)。
STEP 4(有料版):モンテカルロとレポート(10分)
- 有料版のDCFタブで「モンテカルロ(DCF)」を実行(試行5,000・シード42)。プリセットならP5〜P95=約1,456〜2,274の分布とマイナス確率が出ます——点でなく分布で語る訓練です。
- 類似会社タブで「サンプル」と検索し2〜3社追加→前営業日/1M/3M平均の3基準倍率を確認(使い分けは株価基準の記事)。
- レポートタブへ——DCF感応度・Comps四分位・LBO支払余地・モンテカルロP25–P75が1枚のフットボールチャート(読み方)に自動合成されます。PDF出力(印刷)とExcel出力(5シート)で保存。
理論⇄ラボ対応表
| 学んだ理論 | ラボでの実験 |
|---|---|
| TVの支配力 | TV依存度カード/gスライダーで暴れ方を体感 |
| 感応度分析 | WACC×g・入口×出口ヒートマップ+セルクリック適用 |
| Reverse DCF | DCFゴールシーク(目標→WACC/g/成長/マージン) |
| IRRとMOIC・3源泉 | LBOタブのリターンカード+3源泉分解表 |
| マルチプル選定・ND定義 | 類似会社/類似取引タブ(Pro:3基準+詳細ND) |
| フットボールチャート | レポートタブで自動生成→PDF/Excel |
Q. ラボがあればExcelチュートリアルは不要では?
A. 逆です。ラボは「前提と答えの関係」を体感する道具で、面接・実務で問われるのは自分の手で組める再現力(モデルテスト)。作れる人が試すから実験に意味が出ます。順序は 読む→作る→試す のままがおすすめです。
Q. 自分の会社・検討先の数字を入れてもよいですか?
A. 入力はお使いの端末にのみ保存されます(外部送信なし)。ただしラボは教育用の簡易モデルであり、実際の投資判断・社外提出には使えません。前提の単純化一覧は各ページの免責をご覧ください。
まとめ
- ラボは「試す」の実験場。DCF→感応度→ゴールシーク→(Pro)MC→フットボールの30分ワークフロー。
- 設例の錨:株式価値1,838・TV依存76%・IRR20%の支払上限≒7.2x・MC P5-P95=1,456〜2,274。
- 読む→作る→試すの三角形が完成したら、面接の「なぜ」に体感で答えられる。
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本記事について
本文中の数値例はすべて理解のための設例であり、実在の企業・案件とは関係ありません。制度・実務慣行に触れる箇所は一般的傾向の整理です。個別案件への適用時は必ずその時点の一次情報・専門家にご確認ください。