この​記事で​分かる​こと

  • FRM(Financial Risk Manager)がGARPの認定するどのような資格で、Part I・Part IIの試験制度・費用・実務経験要件が2026年9月時点でどうなっているか
  • 日本でFRMがどの程度認知され、どのような形で評価されているか(GARP日本支部の実例やEcctisによる修士号相当ベンチマークの内容)
  • リスク管理部門・市場部門・クレジット職・クオンツ職のうち、どこでFRMの知識が具体的に活きるか
  • CFAとの違いと、学習時間・費用に対して何を得られるかというROIの考え方

結論:FRMは​リスク​管理・​市場部門・​クレジット​職で​評価される​専門資格で、​IB/PE​中心の​CFAとは​評価される​職種が​異なる

FRM(Financial Risk Manager)は、米国ニュージャージー州に拠点を置く非営利団体GARP(Global Association of Risk Professionals)が認定する国際資格です。GARP公式サイトによれば、世界190か国以上で10万人超がFRM資格を保有しています(出典:GARP「FRM Certification Overview」)。試験範囲は市場リスク・信用リスク・オペレーショナルリスク・流動性リスクの測定と管理に特化しており、投資銀行・​PE​転職に​おける​資格の​位置づけで扱ったCFA(米国CFA協会認定)が投資判断・ポートフォリオ管理・企業分析を軸にするのとは、問われる知識領域も、評価されるキャリアもはっきり異なります。

日本の実務でFRMが直接効きやすいのは、銀行・証券・保険・資産運用会社のリスク管理部門、市場部門で市場リスクを計測・管理する立場、クレジット分析や与信管理に携わる立場、そしてバーゼル規制やFRTBといったリスク規制対応に関わる立場です。逆に、投資銀行のM&A・IBD部門やLBOを組むPEファンドのように、個別案件の企業価値評価・モデリングが中心となる職種では、FRMよりもCFAやCAIAのほうが評価軸と重なりやすいというのが、GARPの公式試験範囲と国内の職務解説記事から読み取れる基本的な構図です。以下、試験制度の細部から日本での実態、キャリア別の評価のされ方までを一次情報にもとづいて整理します。

FRM​試験制度​(GARP公式・2026年9月確認)

FRMはPart IとPart IIの2段階で構成される資格試験です。GARP公式サイトによれば、Part Iは100問、Part IIは80問のいずれも多肢選択式(マークシート形式ではなくコンピュータベーステスト、CBT)で、各パートとも制限時間は4時間です(出典:GARP「FRM Exam Information」)。出題領域は次のとおりです。

パート出題領域(GARP公式表記)
Part I
100問・4時間
リスク管理の基礎(Foundations of Risk Management)/定量分析(Quantitative Analysis)/金融市場と金融商品(Financial Markets and Products)/バリュエーションとリスクモデル(Valuation and Risk Models)
Part II
80問・4時間
市場リスクの測定と管理/信用リスクの測定と管理/オペレーショナルリスクとレジリエンス/流動性・トレジャリーリスクの測定と管理/リスクマネジメントと投資管理/金融市場の最新トピックス

各領域の詳細な配点比率は、GARPが年度ごとに発行する公式Study Guide(FRM Learning Objectives)に明記されており、年度によって見直されます。本記事執筆時点(2026年9月)でGARP公式サイトを確認した限りでは、この配点比率の数値そのものは登録者向け資料としてのみ提供されており、一般公開ページからは具体的な数値を確認できませんでした。受験を検討する場合は、出願年度の公式Study Guideを直接確認することを前提としてください。

受験の流れはPart I合格後にPart IIへ進む設計で、GARP公式サイトによれば「Part I合格から4年以内にPart IIに合格する必要がある」とされています。なお同サイトの受験ポリシーでは、異なる回でPart IとPart IIを同時に登録すること自体は可能で、その場合にPart Iが不合格または欠席となると、登録していたPart IIの予約は自動的にPart Iの受験に振り替えられる仕組みが用意されています。実務経験の要件については、Part IIの受験時点から10年以内に通算2年以上のフルタイムでの関連実務経験を証明する必要があり、この経験はPart II合格の前後どちらで積んだものでも認められます(以上、出典:GARP「FRM Exam Policies」)。

試験は年3回、5月・8月・11月に実施されます(出典:GARP「FRM Exam Logistics」)。2026年9月10日時点でGARP公式サイトの費用ページを確認したところ、2026年11月試験(Part Iは11月14〜20日、Part IIは11月21〜25日)について、初めて登録する候補者に課される一回限りの登録料(Enrollment Fee)が400ドル、標準登録期間(締切2026年9月30日)でのPart I・Part IIの受験料はそれぞれ800ドルと案内されていました(出典:GARP「FRM Exam Fees and Dates」)。早期登録期間の有無・金額を含め、費用・日程はGARPが随時見直すため、実際に出願する際は必ず公式サイトの最新情報を確認してください。試験会場については、中国本土・香港・タイはATA、それ以外の地域(日本を含む)はPSIが運営する会場から予約する仕組みです(出典:GARP「FRM Exam Logistics」)。

日本に​おける​FRM​保持者の​実態・知名度

GARP公式サイトはFRM保有者の総数を「世界190か国以上で10万人超」とグローバル単位で公表していますが、2026年9月時点で確認した範囲では、日本国内の保有者数を独立した統計として公表しているページは見当たりませんでした。したがって「日本に何人のFRM保有者がいるか」を一次情報から断定することはできません。一方で、GARPが日本において組織的な活動拠点を持っていること自体は公式サイトから確認できます。

GARPは日本支部(GARP Japan Chapter)を設けています。設立時の公式プレスリリースによれば、共同ディレクターはSMBC日興証券の常務執行役員(CRO)であり三井住友フィナンシャルグループの副CROも務めるAkira Yamamoto氏(FRM)で、もう一人の共同ディレクターはStefano Spillo氏(FRM)です(出典:GARP「GARP Launches New Chapter in Japan」プレスリリース)。GARP公式サイトの日本支部ページでは、運営委員としてアムンディ・ジャパンのバイスプレジデントを務めるTomomi Akutsu氏の氏名も確認できますが、同ページは委員の資格表記(post-nominal)を一律には付しておらず、Akutsu氏についてFRM保有を示す記載は確認できませんでした。したがって本記事ではAkutsu氏に(FRM)の表記は付けていません(出典:GARP「Japan Chapter」ページ。氏名の日本語表記はGARP公式サイトに記載がないため、公式サイト表記のローマ字のまま記載しています)。これは、日本の大手金融グループのリスク管理・資産運用部門の上級実務者がFRM保有者として組織運営に関わっている実例であり、少なくとも銀行・証券グループのリスク管理領域ではFRMが実務的な文脈で認知されていることを示す一次情報だといえます。

もう1つの一次情報として、GARPが2023年8月23日に公表した公式プレスリリースがあります。GARPが英国の資格評価機関Ecctisに委託した再評価の結果、FRM資格がブラジル・中国・日本・メキシコ・UAEの5か国において新たに「大学の修士号相当」と確認されたことが発表されました(出典:GARP「Ecctis Reevaluation」プレスリリース)。この評価はFRMの受験資格・修了年数・カリキュラムの構成・学習成果・試験運営方法などを各国の教育水準と比較したもので、日本については「日本の修士号に相当する」との評価結果が示されています。ただしこれは学位そのものと法的に同一視されるという意味ではなく、雇用機会において修士号相当の学歴要件を確認する際の客観的な参考材料として位置づけられている点には注意が必要です。日本国内でこの評価が実際の採用選考でどこまで参照されているかについては、GARP側の一次情報から確認できる範囲を超えるため、本記事では踏み込んだ断定を避けます。

FRMの​知識が​実務で​どう​使われるか:VaR​計算の​設例

FRMの出題範囲がなぜリスク管理・市場部門・クレジット職と相性が良いのかは、実際にどのような計算を扱うかを見るとわかりやすくなります。以下は説明用の仮設例です。あるポートフォリオの時価が10億円、日次のボラティリティ(標準偏差)が1.2%であるとします。正規分布を前提とするパラメトリック法(分散共分散法)で99%信頼水準の1日VaR(Value at Risk、バリュー・アット・リスク)を求める場合、99%水準に対応するZ値は2.33を用いるのが一般的です。

式1:1日VaR(パラメトリック法)
1日VaR = ポートフォリオ時価 × 日次ボラティリティ × Z値
27,960,000円 = 1,000,000,000円 × 1.2% × 2.33

次に、この1日単位のVaRを、バーゼル規制の市場リスク資本(FRTB)などで基準とされる10営業日の保有期間に換算します。分散が時間に比例するという前提のもとでは、保有期間をn倍すると標準偏差は√n倍になるため、1日VaRに√10を乗じることで10日VaRを求められます。

式2:10日VaR(√n倍法による保有期間換算)
10日VaR = 1日VaR × √10
88,417,000円 ≈ 27,960,000円 × 3.16228(千円未満四捨五入。√10の概算値3.1623をそのまま使うと88,418,000円になり本文の数値とずれるため、より精度の高い値を表示しています)

図1:VaR計算の流れ(設例) ポートフォリオ時価 1,000,000,000円 (想定元本) → 1日VaR(99%信頼水準) σ1.2%×Z値2.33 27,960,000円 → 10日VaR(保有期間換算) 1日VaR×√10(3.16228) 88,417,000円 σ・信頼水準は説明用の仮置きの値であり、特定のファンドや商品の実測値ではありません。 √n倍法は分散が時間に比例するという前提に依存するため、市場が急変する局面では実際のリスクを過小評価しうる点がFRM Part IIでも論点になります。 この種の計算式・前提条件を検証する力が、Part Iの定量分析・Part IIの市場リスク領域で問われる知識です。
図:1日​VaRから​10日​VaRへの​計算の​流れ​(設例。数値は本文の式と一致)

この設例からわかるとおり、FRMで問われるのは単に「VaRという言葉を知っているか」ではなく、前提(正規分布・分散共分散法・保有期間の換算方法)を式として組み立て、その前提が崩れる局面(市場急変時のテールリスクなど)を認識できるかという分析力です。VaRはあくまでリスク量の一つの近似値にすぎず、分布の裾(テール)で実際の損失を過小評価しうるという弱点は、FRMのカリキュラムでも期待​ショートフォール​(CVaR)のような代替指標とあわせて扱われます。

VaRの計算に自分の手で検算する練習が必要な場合

式を読んで理解した気になっても、実際にExcelなどで前提条件を変えながら手を動かして検算する経験がないと、面接や実務での深掘りに答えづらくなります。まずは自分の理解度を確かめるところから始めるのが着実です。

→ 演習環境​(Lab)で​計算・​モデリングの​練習を​する

どの​キャリアで​評価されるか

リスク​管理部門​(市場​リスク・​信用​リスク・​オペレーショナルリスク)

最もFRMの評価が直接的に効きやすいのは、銀行・証券・保険・資産運用会社のリスク管理部門です。ヘッジファンドの​リスクマネージャーの​仕事で扱われているVaR・ストレステスト・エクスポージャー管理は、まさにFRM Part IIの市場リスク・オペレーショナルリスク領域と重なる実務です。銀行のリスク管理部門であれば、これに加えてCCR​(カウンターパーティ・クレジットリスク)と​CVA​規制資本のような、デリバティブ取引の相手方リスクを規制資本に落とし込む論点も実務上の接点になります。

クレジットアナリスト・​与信管理

クレジットアナリストの​キャリアパスで扱われている銀行審査部・格付機関・クレジットファンドの実務は、FRM Part IIの信用リスク測定領域(デフォルト​確率・与信集中管理・信用リスクの規制資本など)と知識の土台を共有します。ただしクレジットアナリストの実務では、個別企業の財務分析力や業界知識といった、FRMの試験範囲だけではカバーしきれない実務スキルも同時に求められる点には注意が必要です。

市場部門・​クオンツ

セールス&トレーディングの​クオンツの​仕事は、プライシングモデルの構築とデスクサポートが中心であり、FRMが扱うリスク測定・規制対応とは重心が異なります。もっとも、トレーディングデスクが抱えるポジションのリスク量を計測・管理する側面ではFRMの知識と接点があり、FRTB​(トレーディング勘定の市場リスク規制見直し)のような規制知識は、クオンツ職においても規制対応チームとの連携で必要になる場面があります。

規制対応・​モデルリスク​管理

金融庁は「モデル・リスク管理に関する原則」を公表しており、モデルリスクの管理体制構築を金融機関に求めています。FRM Part IIのオペレーショナルリスク・リスクガバナンス領域は、この種の規制対応・内部統制の実務知識と重なる部分があり、コンプライアンス・リスク統括部門でのキャリアを志す場合にも土台となる知識になり得ます。

CFAとの​違いと​使い分け

資格は​投資銀行・​PE​転職に​効くかで扱われているとおり、CFA(米国CFA協会認定)は投資判断・ポートフォリオ管理・企業分析・倫理といった、投資運用業務全般を広くカバーする資格です。IBD・PEの選考でCFAが一定の評価を受けやすいのは、企業価値評価や財務分析といった、これらの職種で直接使う知識と試験範囲が重なっているためです。CFAの詳細な試験制度・費用については同記事に譲り、本記事ではFRMとの違いに絞って整理します。

FRMはこれとは異なり、試験範囲のほぼ全体がリスクの測定・管理・規制対応に特化しています。したがって、投資判断そのものよりも「そのポジションやポートフォリオがどれだけのリスクを抱えているか」「規制上必要な資本はいくらか」を測定・管理する職務との親和性が高くなります。両方を取得する実務者も一定数存在しますが、どちらか一方を先に取得するのであれば、志望する職種の実務内容に合わせて選ぶのが基本です。企業価値評価・M&Aディールの分析力を評価してほしい場合はCFA、リスク管理部門や与信管理・規制対応の実務知識を評価してほしい場合はFRMという住み分けが、それぞれの試験範囲から素直に導かれる考え方です。CAIA​(オルタナティブ投資分析)のようにPE・HF・不動産投資の分析に特化した資格も含め、志望領域の実務内容と試験範囲の重なりを先に確認したうえで学習に時間を投資することが、遠回りを避ける近道になります。

学習時間・​費用と​ROIの​考え方

GARP公式サイトによれば、FRMの平均的な学習時間は「数か月にわたり合計で約240時間」とされていますが、これは候補者の背景によって大きく変動する目安であるとも明記されています(出典:GARP「FRM Exam FAQs」)。以下は説明用の仮設例です。初めてFRMに登録する候補者が2026年11月試験でPart I・Part IIを続けて受験すると仮定し、GARP公式サイトに掲載されている金額(標準登録)をもとに、教材費や会場までの交通費を含まない現金コストのみを整理すると、次のようになります。

項目金額(USD)内容
登録料(Enrollment Fee)400新規候補者がPart I登録時に一度だけ支払う一回限りの費用
Part I受験料(標準登録)8002026年11月試験(11月14〜20日)・締切2026年9月30日
Part II受験料(標準登録)8002026年11月試験(11月21〜25日)・締切2026年9月30日
合計2,000教材費・送金手数料(電信送金・ACHは別途各50ドル)等は含まない

式:円換算費用(仮置きの為替レートによる試算)
円換算費用 = 合計費用(USD) × 仮定為替レート
300,000円 = 2,000ドル × 150円/ドル(仮置き)

この150円/ドルという為替レートはあくまで説明のための仮置きであり、GARPの公式な円建て価格ではありません。実際の円換算額は支払い時点の為替レートや、クレジットカード会社が適用するレート・手数料によって変わります。また、この合計費用はPart I・Part IIをそれぞれ一度で合格した場合の最小コストであり、いずれかのパートに不合格または欠席となった場合は、再受験のたびに当該パートの受験料が再度発生します。GARPの受験ポリシーでは、登録の延期(デファー)も一度だけ次の2回までの試験に限り可能で、その際に250ドルの事務手数料がかかる旨が示されています(出典:GARP「FRM Exam Policies」)。

ROI(投資対効果)を考えるうえで重要なのは、この現金コストと約240時間という学習時間を、資格取得そのものではなく、その学習によってどの知識が実務でどう使えるようになるかで評価するという視点です。前述のとおり、FRMの学習内容はリスク管理部門・クレジット職・規制対応領域の実務知識と重なりが大きい一方、M&A・IBD・PEのディール実務に直結する企業価値評価やLBO​モデリングのスキルはほとんどカバーしません。資格の取得自体が転職や昇進、年収の上昇を保証するものではなく、志望する職種で実際に評価される知識・経験と組み合わせて初めて意味を持つという前提を踏まえたうえで、学習時間の配分を検討することが現実的な進め方です。

よく​ある​質問​(FAQ)

FRMは​日本の​国家資格ですか。

いいえ。​FRMは​米国拠点の​非営利団体​GARPが​認定する​民間の​国際資格であり、​日本の​国家資格とは​異なる​枠組みです。​前述の​とおりEcctisの​評価では​日本の​修士号相当と​いう​評価結果が​示されていますが、​これは​学位​その​ものと​法的に​同一視される​ものではありません。

FRMを​取得すれば​未経験から​リスク​管理職に​転職できますか。

資格の​取得だけで​採用が​決まる​ものではなく、​実務経験や​分析力と​あわせて​評価されるのが​一般的です。​リスクマネージャーの​職務解説や​クレジットアナリストの​キャリアパスで​扱われている​職務内容を​踏まえたうえで、​自分の​経験と​どう​接続するかを​整理する​ことが​準備の​中心に​なります。

Part Iと​Part IIは​同じ​試験回で​受験できますか。

GARPの​受験​ポリシー​上、​異なる​試験回で​Part Iと​Part IIを​あらかじめ登録する​こと自体は​可能ですが、​Part Iに​合格する​前に​Part IIの​結果が​有効に​なる​ことは​ありません。​Part Iが​不合格または​欠席に​なった​場合、​登録済みの​Part IIの​予約は​自動的に​Part Iの​受験に​振り​替えられます​(出典:GARP​「FRM Exam Policies」)。

CFAと​FRMは​どちらを​先に​取得すべきですか。

志望する​職種に​よって​異なります。​企業価値評価や​M&A・​PEの​ディール​分析を​評価してほしい​場合は​CFA、​リスク​管理・​与信管理・​規制対応の​実務知識を​評価してほしい​場合は​FRMが、​それぞれの​試験範囲と​重なりやすい​資格です。​資格は​投資銀行・​PE​転職に​効くかも​あわせて​確認してください。

英語力は​どの​程度必要ですか。

試験​その​ものは​英語で​実施され、​GARPが​公表する​テキスト・​Study Guideも​英語が​基本です。​日本語の​受験対応に​ついては、​2026年9月時点で​GARP​公式​サイトから​確認できる​範囲では​明記されておらず、​個別に​最新情報を​確認する​必要が​あります。

まとめ

FRMは、GARPというグローバルな非営利団体が認定する、リスク管理に特化した国際資格です。Part I・Part IIの試験範囲は市場リスク・信用リスク・オペレーショナルリスク・流動性リスクの測定と管理に一貫しており、IB・PEのディール実務を軸にするCFAとは、評価される知識領域も職種も明確に異なります。日本ではGARP日本支部の設立や、Ecctisによる修士号相当のベンチマークなど、リスク管理領域での認知を示す一次情報が確認できる一方、国内の保有者数のような統計は公表されていません。学習時間・費用は決して小さくないため、資格の取得自体を目的にするのではなく、志望する職種(リスク管理・クレジット・規制対応など)で実際にどう評価されるかを見極めたうえで学習に投資することが、遠回りを避ける現実的な進め方です。

自分の志望職種とFRMの知識領域が重なるか確認する

FRMの学習時間・費用を投じる前に、志望している職種で本当に評価される知識・経験が何かを整理しておくと、遠回りを避けやすくなります。関連する職務解説記事や無料の会員登録で、リスク管理・クレジット・クオンツ領域の実務理解を続けて深めていくのがおすすめです。

→ 自分の​適性・​志望領域を​確認する​(アセスメント)

出典・参考​(2026年9月確認)

※本記事は教育目的の一般的な解説であり、法務・税務・投資助言ではありません。設例は理解のための仮設例です。費用・日程・実務経験要件はGARPが随時見直すため、出願時は必ず公式サイトの最新情報を確認してください。年収・市場情報は執筆時点(2026年9月)の公開情報に基づく参考値です。