想定読者:DCF・M&A・融資審査で永続成長率を置く担当者、評価の根拠を問われる学習者
前提知識:DCFの基本(FCF、WACC、ターミナルバリュー)。経済指標の知識は特に不要です

結論:永続成長率は「点」ではなく、公表値で区切った「区間」で置く

永続成長率 g(予測期間の後、FCFが毎年一定の率で増え続けると置く成長率)を「なんとなく1%」と置くと、根拠を問われたときに答えに詰まります。公表されている3つのマクロ指標を使えば、根拠を数字で説明できます。物価安定の目標は名目の g に含める物価の置き場所(アンカー)、潜在成長率は実質の成長の上限の目安(観測できない推計値)、名目GDP成長率は名目の上限の目安です。最後の一つは「企業が経済全体を超えて永久に成長し続けることはできない」という整合性の考え方による仮説です。

永続成長法の式はターミナルバリューの計算に、g≧WACCの破綻と再投資の置き方はDCFモデルでよくある間違いに委ねます。既存記事の「長期インフレ率近傍〜名目GDP成長率以下」という目安は、本記事では検証する仮説として扱い、公表値を当てはめるとどの区間になるかを示します。

以下は学習用の架空事例です。部品メーカーX社(実在企業ではありません)のDCFで、予測期間5年目のFCFが10,000百万円、WACCが7.0%(名目・円建て)です。結論を先に書くと、g を1.5%と置いた場合のTV構成比(企業価値のうちTVの現在価値が占める割合)は78.2%で、g を0.5ポイント下げると企業価値は6.9%減り、0.5ポイント上げると8.2%増えます(図表3)。対象時点は2026年10月です。

3つの指標は、g のどの側を縛るかが違う

経済成長率は、一般にGDPなど経済の産出の成長率で測ります1。GDP統計(内閣府が公表する国内総生産。名目値と、物価の影響を除いた実質値がある)の名目と実質の差は、GDPデフレーター(名目GDPを実質GDPで割った物価指標)に表れます。図表1に3指標を整理します。

図表1:g を決めるマクロ指標3つの対応表(2026年10月時点。単位:%)
指標(公表元)実質/名目・実績か推計か公表値(対象時点)g での役割使うときの限界
物価安定の目標(日本銀行)物価(消費者物価の前年比上昇率)。中央銀行の目標2%(2013年1月に設定)物価前提のアンカー。実質ゼロ成長なら名目 g が2%になる企業の g の下限ではない。GDPデフレーターは過去30年の年平均が−0.08%だった(編集部算出)
潜在成長率(日本銀行・内閣府)実質。観測できない推計値日銀:足下「0%台半ばから後半」(2026年7月)。内閣府試算:0%台前半〜1%台後半(ケース別、2026年7月)実質成長の上限の目安推計手法・時点で幅がある。内閣府の値は政策前提つきの試算
名目GDP成長率(内閣府)名目。実績と試算実績:年平均0.69%(2024年度までの30年)、1.87%(同10年)。試算:中長期に2%程度〜3%台半ば(2026年7月)名目 g の上限の目安国全体の値。海外売上の多い企業や成熟・衰退事業には当てはまり方が違う
対象時点:2026年10月(各指標の公表月は表中)。出所:日本銀行、内閣府の公表資料(参考文献R1〜R5)を基に大手町プレップ作成。加工内容:実績の年平均成長率は年度の名目GDP・実質GDP(2020暦年連鎖価格)から編集部が算出。右2列は編集部の整理。(スマートフォンでは表を横にスクロールできます)

物価安定の目標は、日本銀行が2013年1月に消費者物価の前年比上昇率2%と定めたものです2。経緯は用語集のインフレターゲット(物価安定目標)に委ねます。日本銀行は2026年7月の展望レポートで、消費者物価の基調的な上昇率が2026年度後半から2027年度にかけて目標と概ね整合的な水準になると見込んでいます3。これは日本銀行の見通しであり、企業のFCFの物価上昇率を保証するものでも、g の下限でもありません。市場が織り込む物価の目安には、物価連動国債から求める期待インフレ率(BEI)もあり、参考値として使えます。

潜在成長率は、経済の供給力(労働・資本・生産性)から見た実質の成長の目安です。日本銀行は2026年7月の展望レポートで、足下の潜在成長率を一定の手法で推計すると「0%台半ばから後半」になるが、推計手法や今後のデータに左右され、生産性や労働供給の見通しの不確実性も高いため「相当の幅をもってみる必要がある」としています4。日本銀行調査統計局の公表データでは、2025年度下期(2025年10月〜2026年3月)は前年同期比0.69%(半期の値)で、2014年度上期以降の半期値は−0.05%〜1.11%の範囲にあります5。0.69%は展望レポートの表現に収まりますが、同じ推計かは両資料に明記がないため、別資料の値として並べます。潜在GDPと需給ギャップの関係はGDPギャップ(需給ギャップ)に委ねます。

実質と物価から名目の上限を組み立てる

名目成長率は、実質成長率と物価上昇率の合成です。足し算ではなく掛け算で組み立てるのが厳密な形です。

名目成長率の厳密式
名目成長率=(1+実質成長率)×(1+物価上昇率)-1(近似式:実質+物価)

物価を2.0%に固定し、実質成長を3通りに置いて計算します(学習用の仮定)。

  • 実質0.3%:1.003×1.02-1=2.31%(近似2.3%、差0.006ポイント)。内閣府試算の現状投影ケースの2036〜2040年度平均の潜在成長率0.3%を使いました。
  • 実質0.7%:1.007×1.02-1=2.71%(近似2.7%、差0.014ポイント)。日本銀行の「0%台半ばから後半」の中間付近を、編集部が0.7%と読みました。
  • 実質1.5%:1.015×1.02-1=3.53%(近似3.5%、差0.030ポイント)。内閣府試算の成長戦略実現ケース②の2031〜2035年度平均1.5%を使いました。ケース①の1.8%(2036〜2040年度平均)は、成長戦略の効果が十分に発現する前提のため上限に使いません(編集部の判断)。

近似との差は0.03ポイント以下ですが、WACC-g が小さいほどTVは敏感なので、本記事の数値は厳密式で計算します。この結果、物価2.0%を前提にした名目の上限の目安は2.31%〜3.53%で、内閣府試算の名目GDP成長率(中長期に2%程度〜3%台半ば)と大きくは離れません。ただし内閣府試算はGDP全体の物価を消費者物価より低く置いています(次節)。

区間の下端は、物価前提と同じ2.0%(実質ゼロ成長)と置きます。下端より低い g は実質の縮小を意味し、g=1.5%は実質で年約−0.5%(1.015÷1.02-1=−0.49%)、g=0%は年約−2.0%(−1.96%)で、約35年で事業規模が半分になる計算です。図表2は、公表値と区間を数直線に並べたものです。

図表2:g を置く区間(公表値と組み立てた上限の目安) 物価安定の目標 2%(破線) 名目GDPの過去の年平均成長率(2024年度まで) ●30年 0.69% ■10年 1.87% 内閣府試算(2026年7月)の名目GDP成長率(中長期) 2%程度〜3%台半ば 物価2.0%と実質成長から組み立てた名目の上限の目安 2.31%〜3.53% 図表3で動かす g の候補(◆は例の採用値1.5%) 候補 0.0%〜3.0% 0%1%2%3%4% 年率
単位:年率(%)。2段目は内閣府の表現(「2%程度」〜「3%台半ば」)の上端を3.5%として描画。出所:日本銀行、内閣府の公表資料(R1・R2・R5)を基に大手町プレップ作成。加工内容:1段目は年度の名目GDPから年平均を算出、3段目・4段目は編集部の仮定による。(スマートフォンでは図を横にスクロールできます)

図表2から、公表値と組み立てた上限は2.0%〜3.5%付近に集まる一方、過去の名目GDPの実績(30年0.69%、10年1.87%)はそれより低いことが分かります。実績が低いのは、過去30年のGDPデフレーターが年平均−0.08%、実質GDPが年平均0.78%と、物価も実質成長も低かったためです(編集部算出)。実績と上限の目安の差は、点検の材料として記録します。

公表値を読むときの限界

内閣府の中長期試算は予測ではありません。2026年7月の試算は、成長戦略の効果の発現度合いに応じて「成長戦略実現ケース①」「同②」「現状投影ケース」の3ケースを置き、2040年度までを試算しています。内閣府自身が、結果は相当な幅をもって理解する必要があり、後年度ほど不確実性が大きいと注記しています6。物価上昇率は3ケースとも2%程度に収れんする前提で、潜在成長率は現状投影ケースで0%台前半、ケース②で1%台半ば、ケース①で1%台後半、名目GDP成長率は中長期にそれぞれ2%程度、3%程度、3%台半ばです7。また試算では、中長期に消費者物価上昇率(総合)が2%程度で推移する一方、GDPデフレーターの上昇率は約0.4ポイント低い1.6%程度で推移する姿です8。消費者物価の2%で組み立てた名目の上限は、GDPベースよりやや高めに出ます。試算は2040年度までで、「永久」よりはるかに短く、末年の名目成長率をそのまま g に使うことはできません。使った版(2026年7月)を必ず書きます。

なお、政府債務の議論の「金利と成長率の差(r−g)」の g は国の成長率で、企業の永続成長率とは別物です(政府債務の持続可能性を試算する)。

海外売上や通貨が絡むときは、g を通貨・物価前提と対応させます。日本のマクロ指標は、円建てで国内の需要に依存するFCFの g に使えます。海外事業のFCFを現地通貨で置くなら、その国・通貨の物価と成長を前提にし、日本の指標を海外事業の g にそのまま当てはめません。FCFを実質で置くなら、WACCも実質にして g も実質で置き、物価の上昇を g とFCFで二重に数えないことが必要です(名目・実質キャッシュフローの整合性)。予測期間の売上の置き方はGDP成長率から自社の市場成長率を置くに委ねます。

g を区間内で動かすと、TV・企業価値はどう動くか

以下は学習用の架空事例です(単位:百万円)。X社は予測期間(FCFを年ごとに個別に予測する期間)を5年とし、FCFを1年目8,000から毎年500ずつ増えて5年目10,000とします。WACCは名目・円建て7.0%、FCFも名目で期末に発生し、5年目末に永続成長法でTVを置きます。

永続成長法のTVと企業価値
TV=5年目のFCF×(1+g)÷(WACC-g)。TVの現在価値=TV÷(1.07の5乗)。企業価値=予測期間FCFの現在価値+TVの現在価値

予測期間のFCFの現在価値は、現価係数(1.07のt乗分の1)が0.9346・0.8734・0.8163・0.7629・0.7130なので、7,477・7,424・7,347・7,248・7,130となり、合計は36,625です(丸め前36,624.9)。たとえば g=1.5%なら、TV=10,000×1.015÷(0.070-0.015)=10,150÷0.055=184,545、その現在価値は131,578、企業価値は36,625+131,578=168,203です(表示値は各行で丸め、計算は丸め前で行っています)。

図表3:g 候補別のTV・企業価値・TV構成比(WACC 7.0%固定。単位:百万円、%)
gTV(5年目末)TVの現在価値予測期間FCFの現在価値企業価値TV構成比企業価値の増分(前行比)
0.0%142,857101,85536,625138,48073.6%-
0.5%154,615110,23936,625146,86475.1%+8,384
1.0%168,333120,01936,625156,64476.6%+9,780
1.5%(採用例)184,545131,57836,625168,20378.2%+11,559
2.0%204,000145,44936,625182,07479.9%+13,871
2.5%227,778162,40236,625199,02781.6%+16,953
3.0%257,500183,59436,625220,21983.4%+21,192
対象:予測期間5年(1〜5年目FCF 8,000/8,500/9,000/9,500/10,000)、WACC 7.0%(名目・円建て)。企業価値=TVの現在価値+予測期間FCFの現在価値。増分は表示値どうしの差。TV構成比=TVの現在価値÷企業価値。出所:学習用の仮定に基づき大手町プレップ作成。(スマートフォンでは表を横にスクロールできます)

図表3の読み取りです。g が0.0%から3.0%に上がると、TVは1.80倍、企業価値は1.59倍になり、TV構成比は73.6%から83.4%へ9.8ポイント上がります。増分は0.0%→0.5%で+8,384、2.5%→3.0%で+21,192と、同じ0.5ポイントでも約2.5倍に膨らみます。WACC-g の分母が7.0%から4.0%へ縮むためです。採用例1.5%を基準にすると、g を0.5ポイント下げた1.0%では企業価値が11,559(6.9%)減り、2.0%では13,871(8.2%)増えます。

検算:g を名目GDP成長率より高く置き続けるとどうなるか

「g を名目GDP成長率より高くしない」という整合性の考え方を、数字で確かめます。X社の売上を300,000百万円(仮定)とすると、2024年度の名目GDP 642.4兆円(642,414,700百万円。内閣府の国民経済計算9)に対する比率は、300,000÷642,414,700=0.0467%です。名目GDPが年2.5%(仮定)で伸び、X社が g で伸び続けるとき、N年後の比率は次の式で計算します。

N年後の売上÷名目GDP
0.0467%×{(1+g)÷(1+名目GDP成長率)}のN乗

括弧内は、30年後・50年後・100年後の比率(現在の何倍か)です。

  • g=2.5%(差0ポイント):いずれも0.0467%(1.00倍)で変わりません。
  • g=3.0%(0.5ポイント高い):0.0540%(1.16倍)、0.0596%(1.28倍)、0.0760%(1.63倍)。
  • g=3.5%(1.0ポイント高い):0.0625%(1.34倍)、0.0759%(1.62倍)、0.1233%(2.64倍)。

規模の小さいX社では、100年たっても経済全体の0.12%ほどで、すぐに破綻する前提には見えません。ただし差が正である限り比率は増え続け、「永久」ではいつか経済全体を超えます。1ポイント高い場合でも比率が1%に達するのは300年あまり先(約316年後)で、この議論が早く効くのは産業全体の規模に近い大企業・業界です。

もう一つ分かるのは、遠い将来の差が現在価値にはほとんど効かないことです。TVの現在価値のうち、予測期間の後50年より先のFCFが占める割合は、{(1+g)÷(1+WACC)}の50乗で、g=1.5%なら7.1%、g=3.0%なら14.9%です。100年より先は0.5%と2.2%にとどまります。g の影響の大半は、予測期間の後の最初の数十年のFCFを何%で伸ばすかで決まります。「経済全体を超えない」という整合性は、現在価値を守るためというより、前提を説明できる形に保つための規律です。

g の置き方の判断手順と「g 根拠メモ」

手順は4段階です。

  1. 物価前提と実質成長の幅を、出典・時点つきで書く(図表1)。
  2. 厳密式で名目の上限区間を作り、下端を物価前提(実質ゼロ成長)に置く(図表2)。
  3. 事業の特性(国内中心か海外比率が高いか、成熟か成長か)で区間のどこに置くかを判断する。区間の外に置くなら、実質で縮小または拡大を置く理由を書く。
  4. 採用値の前後で企業価値がどれだけ動くかを併記する(図表3)。

X社を、国内中心の成熟した部品メーカーと仮定します。需要の構造的な減少を織り込み、実質で年0.5%程度縮むという編集部の仮定を置くと、名目 g は1.5%です。区間の下端2.0%を下回るため、その理由をメモに書きます。図表4が記入例です。

図表4:g 根拠メモの雛形(X社の記入例。架空。単位:%・百万円)
欄記入例
対象時点・前提2026年10月時点。FCF・WACC(7.0%)とも名目・円建て
物価前提2.0%(日本銀行の物価安定の目標。2013年1月設定)。目標どおりに物価が上がることの保証ではないと明記
実質成長の幅0.3%〜1.5%(内閣府「中長期の経済財政に関する試算」2026年7月の潜在成長率。現状投影ケース〜ケース②。ケース①の1.8%は上限に使わない。日本銀行は足下「0%台半ばから後半」、2026年7月)
名目の区間2.0%(実質ゼロ成長)〜3.53%(厳密式)。内閣府試算の名目GDP成長率は中長期に2%程度〜3%台半ば(GDPデフレーターは1.6%程度の前提)
採用値と理由1.5%。国内中心の成熟事業で、実質で年約−0.5%の縮小を置く(仮定)。区間の下端を下回る
感応度企業価値168,203百万円。g 1.0%で−11,559(−6.9%)、2.0%で+13,871(+8.2%)。TV構成比78.2%
再点検の条件公表値(試算・推計)の改定時、物価前提または事業の見通しの変更時
対象時点:2026年10月。出所:学習用の仮定に基づき大手町プレップ作成(公表値は参考文献R1〜R4・R7)。

この区間も採用値も、マクロ指標だけで一意には決まりません。区間のどこに置くかは判断であり、メモには「採用値」と「根拠となる公表値」を分けて書きます。成長事業やニッチな高成長事業では、予測期間を延ばす、または成長率を段階的に下げる方法(経済的な堀とROICの減衰をDCFに組み込む)を併用し、本記事の g は収束先の値に限って使います。

実務チェックリスト

  • 名目 g が、FCF・WACCの通貨・名目/実質の別と対応していること(円建ての名目なら名目 g)。
  • 物価前提の出典と時点を書き、それが保証ではなく目標・見通しであることを明記したか。
  • 実質成長の幅を、日本銀行・内閣府など複数の推計の値と時点で書いたか(単一の数値にしていないか)。
  • g が WACC を十分に下回り、WACC-g が小さくなりすぎていないか(図表3のような感応表を付ける)。
  • g を ±0.5 ポイント動かしたときの企業価値の変化とTV構成比を併記したか。

よくある質問(FAQ)

区間の下端を物価安定の目標2%に置くなら、g は2%未満にしてはいけませんか。

下回ってもかまいません。g が物価前提を下回ることは、実質で縮小する事業を置くことと同じです。成熟・衰退事業では成立しますが、実質でどれだけ縮むかを理由とともに書きます。

試算の2040年度の名目成長率を g にそのまま使えませんか。

使えません。試算は政策前提つきの複数ケースの姿で、期間も永久よりはるかに短いためです。ケースの幅は、g の区間を作る材料にとどめます。

まとめ

永続成長率は、物価安定の目標・潜在成長率・名目GDP成長率の公表値を、出典と時点つきで区間に変えて置きます。X社の設例では、物価2.0%と実質0.3%〜1.5%から名目の上限の目安が2.31%〜3.53%となり、g を0.0%〜3.0%で動かすとTV構成比は73.6%〜83.4%、企業価値は138,480〜220,219百万円と大きく動きました。区間のどこに置くかは判断なので、採用値・根拠・感応度を「g 根拠メモ」に分けて残します。

脚注

  1. Corporate Finance Institute「Economic Growth Rate」冒頭および「What is the Economic Growth Rate?」の節。経済成長率は経済の成長を測る指標で、通常は産出またはGDPで測ると説明している(参考文献R6)。一般的な概念の参考であり、日本の数値の根拠ではありません。↩
  2. 日本銀行「2%の「物価安定の目標」」。2013年1月に「物価安定の目標」を消費者物価の前年比上昇率2%と定め、できるだけ早期に実現するという約束をしていると記載(参考文献R4)。↩
  3. 日本銀行「経済・物価情勢の展望(2026年7月)」(2026年7月31日)の基本的見解の概要と「(2)物価の中心的な見通し」。基調的な上昇率が2026年度後半から2027年度にかけて「物価安定の目標」と概ね整合的な水準となる、との見通し(PDF p.1・p.4。参考文献R2)。↩
  4. 同上、PDF p.4の脚注3。「わが国の潜在成長率を、一定の手法で推計すると、足もとでは「0%台半ばから後半」と計算される」「相当の幅をもってみる必要がある」(参考文献R2)。↩
  5. 日本銀行調査統計局「需給ギャップ・潜在成長率および労働需給関連指標」ページ(2026年7月3日掲載のデータ)に掲載のExcelファイル、シート「data2」。2025年度下期の潜在成長率は前年同期比0.69%、2014年度上期〜2025年度下期の半期値は−0.05%〜1.11%。同ページは、推計値は手法によってかなり異なる値をとりうるため十分な幅をもって評価する必要がある、と注記している(参考文献R3。数値の読み取りは編集部)。↩
  6. 内閣府「中長期の経済財政に関する試算(2026年7月)のポイント」(2026年7月30日)スライド1「中長期試算(2026年7月)の位置づけ」。試算は2040年度まで、結果は相当な幅をもって理解する必要があり、後年度ほど不確実性が大きいと注記。スライド2に3ケースの説明(PDF p.2・p.3。参考文献R1)。↩
  7. 同上、スライド2(物価上昇率は3ケースとも2%程度に収れん)、スライド3(潜在成長率の内訳)、スライド4(実質・名目GDP成長率の中長期の姿)。潜在成長率は現状投影ケースが0%台前半、ケース②が1%台半ば、ケース①が1%台後半。名目GDP成長率は中長期にケース①が3%台半ば、②が3%程度、現状投影が2%程度(PDF p.3〜p.5。参考文献R1)。↩
  8. 内閣府「中長期の経済財政に関する試算」(2026年7月)本体資料、本文p.5の脚注13。GDPデフレーター上昇率は消費者物価上昇率との差が中長期的に約0.4%ptに収れんし、いずれのケースでも消費者物価上昇率(総合)の2%程度に対しGDPデフレーター上昇率は1.6%程度で推移する姿と記載(PDF p.8。参考文献R7)。↩
  9. 内閣府経済社会総合研究所「2024年度国民経済計算(2020年基準・2008SNA)」フロー編、主要系列表(国内総生産(支出側)の名目・年度、実質・年度)。2024年度の名目GDPは642,414.7十億円。年平均成長率は1994・2014・2024年度の値から編集部が算出(参考文献R5)。↩

参考文献(2026年10月確認)

※本記事は教育目的の一般的な解説であり、法務・税務・投資助言ではありません。設例は理解のための学習用の架空事例であり、実在の企業・案件とは関係ありません。