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スリーアイ・グループ

3i Group plc
EMEAUS 投資サイズ:非開示

概要

3i Group plc(スリーアイ・グループ)は、1945年設立のIndustrial and Commercial Finance Corporation(ICFC)を起源とする英国ロンドン拠点の上場投資会社で、1994年にロンドン証券取引所に上場し、現在はFTSE100構成銘柄となっている。事業はプライベートエクイティ(欧州・北米の中堅企業へのバイアウト・グロース投資)とインフラストラクチャーの2部門から成り、プライベートエクイティ部門は伝統的な外部LPファンドではなく自己資本(バランスシート)による恒久資本モデルで投資を行っている点が同社の大きな特徴である。2026年3月期時点の投資ポートフォリオ価値は約£318億に達し、その大半を非食品ディスカウンター「Action」への投資(2025年10月時点で持分62.3%、評価額約£224億)が占めており、同社の業績はAction一社への依存度が非常に高い構造となっている(大手町プレップによる公開情報ベースの分析)。日本・アジア太平洋地域については1999年に東京拠点を開設したものの2003年に閉鎖したと報じられており、現時点で公式サイト上に確認できる拠点はロンドン、パリ、フランクフルト、アムステルダム、ニューヨークの5拠点のみで、アジアでの現地拠点は確認できない。インフラストラクチャー部門では3i Infrastructure plc(LSE上場のインベストメントトラスト)等を通じて第三者資金も運用しており、2026年3月末時点の当該AUMは£6.9bnと公表されている。

投資戦略・重点領域

投資戦略
バイアウト(PE) グロースエクイティ 非公開化(Take-private) マイノリティ出資 インフラストラクチャー投資 ボルトオンM&A支援(buy-and-build)

重点業種
消費財・プライベートレーベル(Consumer & Private Label) ヘルスケア(Healthcare) インダストリアル(Industrial) サービス・ソフトウェア(Services & Software)

基本情報

正式英語名
3i Group plc
本拠地
英国ロンドン。ロンドン証券取引所上場(LSE: III、プレミアム市場、FTSE100構成銘柄)
設立
1945年(前身のIndustrial and Commercial Finance Corporation, ICFCとして設立。1994年にロンドン証券取引所上場、社名を3i Group plcに変更)
活動地域
EMEA / US
出自/系列
3iの起源は1945年設立のIndustrial and Commercial Finance Corporation(ICFC)に遡る。ICFCは1931年のマクミラン委員会報告(中小企業向け長期資本供給の不足=「マクミラン・ギャップ」の指摘)を受け、イングランド銀行と当時の主要清算銀行(バークレイズ、ロイズ、ミッドランド、ナショナル・プロヴィンシャル、ウェストミンスターの「ビッグファイブ」)の出資により、英国の戦後復興を支援する目的で設立された。その後1970年代に大企業向け姉妹機関Finance Corporation for Industry(FCI)と統合し「Finance for Industry(FFI)」に改称、1980年代に「Investors in Industry」=「3i」へと改称した。1994年にロンドン証券取引所に上場し、現在のグループ持株会社体制(3i Group plc)となった。プライベートエクイティ部門は中堅企業向けバイアウト・グロース投資に特化する一方、インフラストラクチャー部門(3i Infrastructure plc等)は別ラインとして運営されている。日本に関しては、1999年7月に東京拠点「3i Asia Pacific Japan Ltd.」を6名体制で開設したが、2003年に閉鎖し、以降は香港拠点経由での対応に移行したと報じられている(現在、日本・アジア太平洋地域に自社オフィスは存在しない)。出典:3i公式サイト「How 3i Reinvented itself」(https://www.3i.com/media/news/2025/how-3i-reinvented-itself/) 、3i公式沿革ページ(https://www.3i.com/about-us/our-history/) 、Buyouts Insider記事(https://www.buyoutsinsider.com/3i-says-sayonara-to-tokyo-office/)(東京拠点閉鎖の報道は業界専門メディアの報道に基づくものであり、3i公式の一次資料での明示的な言及は確認できていない点に留意)。
状態
運用中(ロンドン証券取引所上場企業として現行事業継続中)
投資方針
案件によりマジョリティ・マイノリティの双方を実施。近年の主力案件(Action)では2011年の当初投資以来、追加出資を重ねて2025年10月時点で62.3%まで持分を拡大するなどマジョリティ化が進む一方、Refresco(2010年投資)のように成長初期段階ではあえてマイノリティ出資を選択した事例もある。全体としては、コントロール性のあるバイアウト・非公開化案件が中心という傾向が公式ポートフォリオ情報から読み取れる(大手町プレップによる分析)。出典:https://www.3i.com/private-equity/our-portfolio/action/ 、https://www.3i.com/private-equity/our-portfolio/refresco/ 、3i Q3 FY2026 update(https://www.3i.com/media/news/2026/q3-performance-update/)
主な案件タイプ
バイアウト(LBO)、非公開化(Take-private)、グロース投資、マイノリティ出資、カーブアウト、追加投資(ボルトオンM&A支援)
投資サイズ(Equity Check)
非開示(公式サイト・年次報告書に1件あたりのエクイティ投資額の明示なし。ただし投資対象企業のエンタープライズバリューはユーロ1億〜5億の中堅企業と公表。出典:https://www.3i.com/private-equity/our-approach/)
対象企業EV
エンタープライズバリューで1億ユーロ〜5億ユーロの欧州・北米中堅企業(公式サイト明記)。出典:https://www.3i.com/private-equity/our-approach/
Fund Size
3i Groupのプライベートエクイティ事業は2010年前後の組織再編以降、外部LPからの伝統的なブラインドプール型ファンドではなく、自己資本(バランスシート)による恒久資本モデルで投資を行っている。したがって「直近ファンド」という形での外部募集ファンドサイズは非公表・該当なし。一方でインフラストラクチャー事業では第三者資金による運用商品(3i Infrastructure plc、3i MIA等)を展開しており、その合計運用資産残高は£6.9bn(2026年3月末)。出典:https://www.3i.com/infrastructure/our-funds/ 、 https://www.3i.com/media/news/2025/how-3i-reinvented-itself/
AUM
£6.9bn(2026年3月末、インフラストラクチャー事業の第三者向け運用資産残高)。プライベートエクイティを含むグループ全体の投資ポートフォリオ価値は£31,821m(2026年3月末、主にバランスシート=自己資本による投資)。出典:3i Group press release FY26 (https://www.3i.com/media/04oheewu/3i-group-press-release-fy26.pdf)、3i Group at-a-glance (https://www.3i.com/about-us/at-a-glance/)
主要ファンド
  • 3i Infrastructure plc(ポートフォリオ価値£4.3bn(2026年3月時点)、3i Groupが約29%を保有する上場インベストメントトラスト・2007年(ロンドン証券取引所上場))
  • 3i Managed Infrastructure Acquisitions(3i MIA)(£1.9bn(2026年3月時点、非上場ファンド、資産5件))
  • 3i North American Infrastructure(約10億米ドル(2026年3月時点、資産4件))

掲載区分・注記:本データはプライベートエクイティ部門を主対象とし、公式サイト上でプライベートエクイティと明確に区分されているインフラストラクチャー部門(3i Infrastructure plc等)の投資先は原則としてportfolio配列には含めていない(AUM・fund_size等の記述では言及)。また実現済み投資(Realised)を含む56社中、代表的な8社のみを掲載しており、全投資先を網羅したものではない。

投資先(ポートフォリオ)

8 件
投資先業種投資時期Exit時期投資期間状態案件タイプ
アクション(Action)
装飾品、DIY、園芸、家庭用品、健康用品、文房具など14カテゴリー・約6,000品目を扱う欧州最大級の非食品ディスカウントチェーン。3,300店舗超、週平均来店客2,160万人、純売上約160億ユーロ(2025年時点)。
ベネルクス(オランダ・ベルギー・ルクセンブルク)中心に欧州15カ国消費財・プライベートレーベル(非食品ディスカウント小売) 2011年 15年1ヶ月(継続中) 投資中 バイアウト(マジョリティ化が進行)
ロイヤル・サンダース(Royal Sanders)
シャンプー、ボディケア、ハンドウォッシュなど主要10カテゴリーのプライベートレーベル・OEM製品を製造する欧州の受託製造大手。投資後、自社ブランド数を6から14に拡大。
オランダ(本社)、ドイツ・フランス・英国にも事業展開、生産拠点は蘭・英・ベルギー・独の計7拠点消費財・プライベートレーベル 2018年 8年1ヶ月(継続中) 投資中 バイアウト
ウォーターワイプス(WaterWipes)
水99.9%と天然成分2種のみで作られるベビー・キッズ向けウェットワイプの製造・販売。世界50カ国以上で展開し、米国・欧州・英国が主要市場。
アイルランド(本社・製造拠点はDrogheda)消費財・プライベートレーベル 2025年 1年1ヶ月(継続中) 投資中 バイアウト
ボーコンセプト(BoConcept)
北欧デザインの家具・インテリアブランド。カスタマイズ可能な家具・室内デザインサービスを提供し、フランチャイズ展開とオムニチャネル戦略を推進。
デンマーク(本社)、世界60カ国以上に約300店舗消費財・プライベートレーベル 2016年 10年1ヶ月(継続中) 投資中 非公開化(Take-private)
スカンドラインズ(Scandlines)
デンマークとドイツを結ぶ欧州有力フェリー事業者。年間4.2万便以上の旅客・貨物輸送に加え、船上・陸上での飲食小売事業を展開。
デンマーク・ドイツ間フェリー航路(拠点は独)運輸・インフラ関連 2007年(当初40%取得、2010年に追加10%、2013年11月に残り50%取得し完全子会社化) 2018年3月 10年9ヶ月 Exit済 バイアウト(段階的な持分拡大を経て完全子会社化後に売却)
ベーシック・フィット(Basic-Fit)
月額19.99ユーロの家族会員制モデルを展開する欧州最大級の低価格帯フィットネスクラブチェーン。24時間営業施設を多数運営。
オランダ・ベルギー・ルクセンブルク(ベネルクス中心)、フランス・スペインにも展開消費財・プライベートレーベル(フィットネスクラブ運営) 2013年 2016年6月 3年 Exit済 バイアウト
レフレスコ(Refresco)
当初は欧州のジュースメーカーであったが、3iの保有期間中に小売業者・大手ブランド向けの欧州独立系ボトラー最大手へと変貌。
オランダ(本社)、保有期間中に9カ国27拠点に拡大消費財・プライベートレーベル(飲料製造) 2010年(成長戦略・buy-and-build支援のため当初はマイノリティ出資) 2015年3月 4年9ヶ月 Exit済 グロース投資(マイノリティ出資)
クインタイルズ(Quintiles)
ライフサイエンス製品開発・統合ヘルスケアサービスの世界最大手プロバイダー。保有期間中に9件の買収を実施し、売上を約28億ドルから45億ドルへ倍増、従業員を約2万人から3.5万人に拡大。
米国(本社)、保有期間中に中東・北アフリカ・東アフリカへ展開ヘルスケア 2008年 2013年5月 4年11ヶ月 Exit済 バイアウト

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