想定読者:「アベノミクス以降、企業の利益は増えたのに設備投資や賃金は増えなかった」という説明を自分で確かめたい経営企画・金融機関の若手・金融を学ぶ学生
前提知識:損益計算書と貸借対照表の基本、増加率・比率の計算

結論:利益も​設備投資も​増えたが、​1人当たりでは​実質で​増えておらず、​政策との​因果は​統計だけでは​言えない

「アベノミクス以降、利益は増えたのに設備投資や賃金は増えなかった」という通説を、財務省の法人​企業統計調査(営利法人の決算を集計した標本調査。非上場の中小企業を含む)の年次別調査で確かめます。全産業(金融業、保険業を除く)・全規模の名目値で2012年度から2025年度を並べると、通説は半分当たり、半分は言い方を直す必要があります(図表1・図表2)。

経常利益は48.5兆円から124.8兆円(2.58倍)、売上高経常利益率は3.5%から7.3%です。設備投資も34.6兆円から57.9兆円(1.67倍)へ増えました。人件費の総額は19.5%増えましたが、付加価値が37.2%増えたため、労働分配率(付加価値のうち人件費が占める割合)は72.3%から63.0%へ下がり、推計した1人当たり人件費は2013年度から2025年度で名目+11.7%、実質-5.3%です。利益剰余金(内部留保)は350.3兆円増えましたが、現金・預金の増加は146.7兆円でした。

ただし、これは年度どうしを比べた事実です。同じ期間には金融緩和、消費税率の引上げ、感染症の流行、物価の上昇が重なり、政策が原因かどうかはこの統計だけでは決められません。本記事は政策の成否を論じず、言ってよいことと仮説にとどめることを分けます。

分析の​枠組み:基準年と​4組の​系列、​統計の​範囲を​先に​決める

アベノミクスは、2012年に始まった経済政策の通称で、財政政策・金融政策・構造改革の3分野と2%の物価目標で説明されるのが一般的です1。数値はすべて日本の一次統計から取ります。

日本銀行は2013年4月4日に「量的・質的金融緩和」(QQE)を決め、公表文は2013年1月の政府との共同声明に触れています2。年度は4月〜翌3月で、政策の開始は2012年度の終わり近くと2013年度の初めにまたがるため、基準年は2012年度に置き、2013年度基準での確認はFAQに示します。

見る系列は、①利益(売上高経常利益率)、②設備投資(設備投資額÷売上高)、③賃金(推計1人当たり人件費と労働分配率)、④内部留保(利益剰余金と現金・預金)の4組です。

年次別調査は営利法人等の確定決算を集めた標本調査で、金融業、保険業以外では資本金5億円以上が全数、5億円未満が無作為抽出です3。回答は法人単体の計数で、標本法人の半数を毎年度入れ替えます4。2025年度の回答率は76.2%(標本30,322社、回答23,102社)でした5。上場企業の連結決算とは範囲が違うため、水準を直接比べません。

元データの​取り​出し​方:報道発表の​5年分の​表を​つなぐ

表は、年次別調査の報道発表資料(毎年9月公表)から取ります。1回の発表に5年分が載るため、4つの発表をつなぎ、重なる年度の値が一致することを確認しました6。

営業利益は、2012〜2015年度は平成27年度調査の「(参考)営業利益の推移」、2016年度以降は各発表の営業利益の表にある公表値です7。

付加価値は人件費・支払利息等・動産・不動産賃借料・租税公課・営業純益の合計で、人件費は役員と従業員の給与・賞与と福利厚生費の合計です8。

図表1:主な年度の公表値(全産業(金融業、保険業を除く)・全規模。単位:億円、労働生産性は万円)
年度売上高営業利益経常利益設備投資付加価値人件費労働生産性利益剰余金現金・預金
201213,745,105400,241484,611346,4312,723,4021,968,9876663,044,8281,683,240
201314,091,572486,452596,381369,2902,763,0901,920,3486903,279,5571,744,416
201815,352,114677,295839,177491,2773,144,8222,086,0887304,631,3082,232,019
201914,818,986551,626714,385440,3942,946,7212,022,7437154,750,1612,212,944
202013,624,696416,320628,538418,3142,733,2871,954,0726884,843,6482,594,934
202114,478,878542,156839,247456,6133,000,0252,065,9537225,164,7502,809,756
202517,202,560934,6851,248,313578,9993,736,7012,352,8698516,548,2283,149,861
年度は​4月〜翌3月。​設備投資は​ソフトウェアを​含む。​利益剰余金・​現金・​預金は​年度末残高。​出所:財務省​「年次別法人企業統計調査」​報道発表資料​(平成27年度〜令和7年度調査)を​基に​大手町​プレップ​作成。​(スマートフォンでは​表を​横に​スクロールできます)

図表1のとおり、売上高は2012年度の1,374.5兆円から2025年度の1,720.3兆円へ25.2%増えています。

利益:経常利益率を​営業利益率と​営業外損益に​分けて​読む

売上高経常利益率は経常利益÷売上高×100、売上高営業利益率(本業の利益の割合)は営業利益÷売上高×100で、財務省の算式と同じです9。経常利益は営業利益に営業外損益(営業外の収益から費用を引いた差)を足したものなので、利益率の変化は本業とそれ以外に分けられます。

経常利益率の分解(2012年度)
経常利益率 484,611÷13,745,105=3.53%、営業利益率 400,241÷13,745,105=2.91%、営業外損益 84,370(=484,611-400,241)÷13,745,105=0.61%

経常利益率の分解(2025年度)
経常利益率 1,248,313÷17,202,560=7.26%、営業利益率 934,685÷17,202,560=5.43%、営業外損益 313,628(=1,248,313-934,685)÷17,202,560=1.82%

表示値では3.5%から7.3%(差3.8ポイント)ですが、未丸めでは3.73ポイントです。内訳は営業利益率が+2.52ポイント、営業外損益が+1.21ポイントで、上昇の約3分の2(67.6%)は本業の利益率です。営業外損益の中身(受取配当・為替差損益)は報道発表の表にないため、e-Statの詳細表で確認します。単体集計なので、海外子会社の利益は配当として営業外に現れます(編集部の整理)。

利益率は一直線ではありません。経常利益率は2012年度が最小の3.5%、2025年度が最大の7.3%ですが、2018年度の5.5%から2020年度に4.6%へ下がり、2021年度に5.8%へ戻りました。景気局面との重ね方は景気局面ごとに​業績​ドライバーの​動きを​読む記事に委ねます。規模別の差は本記事では扱いません。

営業外損益の読み方を、学習用の架空事例の部品メーカーX社で確かめます。基準年は売上高400億円、営業利益12億円(3.0%)、営業外損益4億円(1.0%)で経常利益16億円(4.0%)、比較年は売上高440億円、営業利益22億円(5.0%)、営業外損益8.8億円(2.0%)で経常利益30.8億円(7.0%)です。経常利益率は3.0ポイント上がり、営業利益率の寄与は2.0、営業外損益は1.0ポイントです。営業外損益が受取配当や為替差益なら、本業の改善とは分けて確認します。

図表2:4組の系列の比率・推計と基準年比(主な年度。比率の単位:%)
年度営業利益率経常利益率設備投資÷売上高労働分配率推計1人当たり人件費(名目、万円)CPI(2020年=100)推計1人当たり人件費(実質、2013年度価格、万円)利益剰余金(2012年度=100)現金・預金(2012年度=100)
20122.93.52.572.3481.5--100.0100.0
20133.54.22.669.5479.695.2479.6107.7103.6
20184.45.53.266.3484.299.6462.8152.1132.6
20193.74.83.068.6490.8100.1466.8156.0131.5
20203.14.63.171.5491.999.9468.7159.1154.2
20213.75.83.268.9497.2100.0473.3169.6166.9
20255.47.33.463.0535.8112.3454.3215.1187.1
変化+2.5pt+3.7pt+0.8pt-9.3pt+11.3%+18.0%-5.3%--
比率は​図表1から​再計算して​小数第1位に​四捨五入​(表の年度では公表値と一致)。​推計1人当たり​人件費は​公表値ではなく、​人件費÷​(付加価値÷労働生産性)で​編集部が​逆算した​推計値。​CPIは​総合の​年度平均、​実質=名目×95.2÷当該年度の​CPI。​変化の​行は​2012→2025年度​(実質のみ2013→2025年度)の​未丸めの​値の​差で、​利益剰余金・​現金・​預金は​指数。​出所:財務省​「年次別法人企業統計調査」、​総務省統計局​「消費者物価指数」を​基に​大手町​プレップ​作成。​(スマートフォンでは​表を​横に​スクロールできます)

設備投資:売上高に​対する​比率で​読む

設備投資は、有形固定資産(土地を除く)の増減額、ソフトウェアの増減額、減価償却費などの合計で、減価償却費を含む総額です10。更新と純増は区別できず、報道発表に減価償却費の系列もないため、比較しません。

設備投資は2012年度の346,431億円から2025年度の578,999億円へ1.67倍(+67.1%)で、売上高の増加(25.2%)より大きく、設備投資比率(設備投資額÷売上高)は2.52%から3.37%(+0.85ポイント)です。2025年度が最高で、名目値なので物価の上昇分を含みます。短観の設備投資計画との対応は日銀短観の​項目対応表の​記事で扱っています。

賃金:労働分配率と​推計1人当たり​人件費を​名目と​実質で​並べる

労働分配率は人件費÷付加価値×100で、2012年度は1,968,987÷2,723,402=72.3%、2025年度は2,352,869÷3,736,701=63.0%(-9.3ポイント)です。付加価値が37.2%増え、人件費は19.5%の増加にとどまったためです。付加価値は営業純益を含むため、利益が増えると労働分配率は下がりやすくなります。

報道発表には従業員数がないため、労働生産性(付加価値÷従業員数。万円)から逆算します。

推計1人当たり人件費
従業員数(万人)=付加価値(億円)÷労働生産性(万円)、1人当たり人件費(万円)=人件費(億円)÷従業員数(万人)

2012年度は推計従業員数2,723,402÷666=4,089万人、推計1人当たり人件費1,968,987÷4,089.2=481.5万円、2025年度は3,736,701÷851=4,391万人、2,352,869÷4,391.0=535.8万円です。2012年度比で従業員数は+7.4%、1人当たりは+11.3%で、1.074×1.113≒1.195が人件費総額の+19.5%です。いずれも公表値ではなく編集部の推計で、労働生産性が万円の整数で公表されるため±0.1%程度の誤差を含みます。調査上の従業員数の範囲(役員やパートタイム労働者の扱い)は本記事では確認していません。

実質には消費者物価指数​(CPI)の総合(年度平均、2020年=100)を使います。CPIは2013年度の95.2から2025年度の112.3へ+18.0%です11。推計1人当たり人件費は2013年度の479.6万円に対し、2025年度は535.8×95.2÷112.3=454.3万円(-5.3%)で、2013年度比では名目+11.7%でも実質では減っています。CPIは2014年度に前年度比2.9%上がり、同年度に消費税率が5%から8%へ上がりました12。

毎月勤労統計調査の賃金は、常用労働者の現金給与総額(所得税などを引く前の額)です13。法人企業統計の人件費は役員給与・福利厚生費を含む企業の費用なので、「賃金」ではなく「人件費ベース」と書きます。毎月勤労統計は持家の帰属家賃を除く総合と総合の両方で実質賃金を示しており14、本記事は総合を使いました。系列名は必ず書きます。

内部留保:利益剰余金と​現金・預金を​別の​系列と​して​並べる

利益剰余金は、純資産の部にある、稼いだ利益から配当などを差し引いて積み上げた残高です。2012年度末の304.5兆円から2025年度末の654.8兆円へ350.3兆円(2.15倍)増えました。資産側の現金・預金は168.3兆円から315.0兆円へ146.7兆円(1.87倍)の増加で、利益剰余金の増加の41.9%です。現金・預金÷利益剰余金は55.3%から48.1%へ下がりました。

利益剰余金が現金とは限らないことを、学習用の架空事例のX社で確かめます。利益剰余金は100億円から160億円へ60億円増え、資産側では現金・預金が10億円、有形固定資産が25億円、投資有価証券が15億円、売上債権と棚卸資産が10億円増えました(他の負債・純資産は変わらない仮定)。10+25+15+10=60億円で、現金は16.7%です。統計の全体の内訳は貸借対照表の詳細表で確認します。残高を「賃上げに回せる余剰金」と読む書き方は避けます。

年表に​重ねる:同じ​年度に​複数の​要因が​重なっている

図表3は、経常利益率と設備投資比率に7つの出来事を重ねたものです。2013年1月の共同声明と4月の量的・質的金融緩和、2014年4月と2019年10月の消費税率の引上げ、2016年1月の「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」15、2020年3月の感染症拡大を踏まえた金融緩和の強化16、2024年3月の枠組みの見直し17です。

図表3:出来事の年表と、経常利益率・設備投資比率の推移(2012〜2025年度) 出来事 0% 2% 4% 6% 8% 1 2 3 4 5 6 7 3.5% 5.5% 4.6% 7.3% 2.5% 3.4% 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 年度 売上高経常利益率(%) 設備投資額÷売上高(%) 1 2013年1月 政府・日本銀行の共同声明 2 2013年4月 量的・質的金融緩和の導入 3 2014年4月 消費税率 5%→8% 4 2016年1月 マイナス金利付き量的・質的金融緩和 5 2019年10月 消費税率 8%→10%(軽減税率の導入) 6 2020年3月 感染症拡大を踏まえた金融緩和の強化 7 2024年3月 金融政策の枠組みの見直し
単位:%。​対象期間:2012〜2025年度​(4月〜翌3月)。​出来事は​発表・実施の​月を​年度内の​位置に​置いた​(2013年1月は2012年度の終わり近く)。​出所:図表1から​再計算した​比率に、​日本銀行・​財務省の​公表資料に​基づく​出来事を​重ねて​大手町​プレップ​作成。​(スマートフォンでは​図を​横に​スクロールできます)

読み取れることは3つです。第1に、2013年1月は2012年度に入るため、2012年度は政策の影響がゼロの年度ではありません。第2に、同じ年度に複数の要因が重なります。2014年度は税率の引上げと緩和の1年目、2019年度は税率10%の年度に経常利益率が5.5%から4.8%へ下がり、2020年度は感染症対応の年度に営業利益率が3.1%まで下がりました。第3に、為替・世界景気・資源価格は図に入っていません。

同時性は相関の確認で、因果ではありません。因果には業種別・規模別の差、為替への感応度、他国との比較などの追加検証が必要です。潜在成長率の分解は成長会計の​記事、財政面は政府債務の​記事を参照してください。

判定表:​言って​よい​ことと​仮説にと​どめる​ことを​分ける

図表4は、系列ごとの事実・確認する要因・断定してはいけないこと・仮説の書き方です。規則は、時点を明示して比較し(「2012年度から2025年度にかけて」)、同じ期間の出来事を併記し、因果は「仮説」「未検証」と書くことです。

図表4:判定表と言い方の規則(2012〜2025年度の名目値)
系列統計で言えること(事実)同時に確認する要因言ってはいけない断定仮説として書くなら
利益経常利益率は3.5%から7.3%。営業利益率が+2.5、営業外損益が+1.2ポイント2019〜2020年度の低下、営業外の中身、規模別、単体集計「政策の効果で利益が増えた」「緩和的な環境と重なる期間に利益率が高まった。未検証」
設備投資名目で1.67倍、対売上高は2.5%から3.4%ソフトウェアを含む定義、減価償却費を含む総額、名目値「投資を抑えて貯め込んだ」「投資は政策のおかげ」「利益が増えた期間に投資比率も上がった。更新か純増かは未確認」
人件費・賃金人件費+19.5%、付加価値+37.2%、労働分配率は72.3%から63.0%。推計1人当たりは名目+11.7%、実質-5.3%従業員数の定義、物価系列、毎月勤労統計との違い法人企業統計だけで「賃金が下がった」と言い切る「付加価値の伸びに人件費が追いつかず、物価上昇が名目の伸びを上回った」
内部留保利益剰余金+350.3兆円、現金・預金+146.7兆円(その41.9%)資産側の内訳(設備・投資有価証券・M&A)「内部留保は使える現金」「余剰金が○○兆円ある」「利益の蓄積は現金以外にも向かった可能性。資産側で確認する」
単位は​図表1・​図表2と​本文に​同じ。​事実の​列は​図表1・​図表2と​本文の​値。​仮説の​列は​編集部の​書き方の​例で、​検証済みの​因果ではありません。​出所:図表1・​図表2を​基に​大手町​プレップ​作成。​(スマートフォンでは​表を​横に​スクロールできます)

実務​チェックリスト

  • 対象範囲を書く:全産業(金融業、保険業を除く)・全規模、年次別調査、法人単体、標本調査。
  • 基準年とその理由を書き、前後の年度(2012年度と2013年度)でも結論の向きを確認する。
  • 名目か実質かを書き、実質は物価の系列(総合など)と年度平均であることを書く。
  • 公表値と推計値を区別する。従業員数と1人当たり人件費は推計と書く。
  • 経常利益率は営業利益率と営業外損益に分け、利益剰余金は現金・預金と別の系列で並べる。
  • 政策との結びつけは、時点の比較(事実)と仮説に分け、同じ期間の出来事を併記する。

よく​ある​質問​(FAQ)

上場企業の​連結決算の​増益率と​数字が​合わないのは​なぜですか?

法人​企業統計は​法人単体の​計数を​集めた​標本調査で、​非上場の​中小企業を​含みます。​連結決算は​子会社を​合算し、​母集団も​範囲も​違う​ため、​直接​比べられません。

基準年を​2013年度に​置くと、​結論は​変わりますか?

向きは​変わらず、​大きさが​小さくなります。​2013年度比では、​経常利益率が​4.23%から​7.26%​(+3.02ポイント)、​労働分配率が​69.5%から​63.0%​(-6.5ポイント)、​設備投資比率が​2.62%から​3.37%​(+0.75ポイント)で、​利益剰余金は​2.00倍、​現金・預金は​1.81倍です。​両方を​併記します。

まとめ

2012年度から2025年度の法人企業統計では、経常利益率は3.5%から7.3%、設備投資比率は2.5%から3.4%へ上がり、労働分配率は72.3%から63.0%へ下がりました。推計1人当たり人件費は、名目で増えても実質では減っています。利益剰余金の増加のうち現金・預金は146.7兆円で、これらは時点の比較であり、政策との因果は仮説にとどまります。

脚注

  1. Corporate Finance Institute「Abenomics」は、安倍晋三首相の下で2012年に始まった政策を、財政政策・金融政策・構造改革の3分野と2%の物価目標で説明し、2019年時点で評価は定まっていないとしています(一般的な枠組みの参考。同ページの消費税や資産買入額などの個別の数値は用いていません。参考文献R1)。↩
  2. 日本銀行「「量的・質的金融緩和」の導入について」(2013年4月4日)は、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を2年程度で早期に実現するため、マネタリーベースと長期国債・ETFの保有額を2年間で2倍に拡大するとしています。同じ公表文は、政府が「1月の「共同声明」」で持続可能な財政構造の確立に取り組むとしたこと、日本銀行が同声明で物価安定の目標の早期実現を約束したことに触れています。公表文の日付から、この「1月」は2013年1月を指します。共同声明の原文は本記事では確認していません(参考文献R2)。↩
  3. 財務省「調査の目的等」は、営利法人等を対象とする標本調査で、金融業、保険業以外では資本金5億円未満の各階層を等確率系統抽出、5億円以上を全数抽出としています(参考文献R3)。同「Q&A」A-1は、年次別調査が確定決算計数を調べると説明しています(参考文献R4)。↩
  4. 財務省「Q&A」B-5は「法人単体での計数を収集」とし、B-7は「毎年度当初に標本法人の半数の入れ替えを行うローテーション・サンプリング」を採用していると説明しています(参考文献R4)。↩
  5. 令和7年度調査(2026年9月1日公表)の参考1「調査対象法人の範囲及び回収率」は、金融業、保険業を除く母集団法人数3,097,309社、標本法人数30,322社、回答法人数23,102社、回答率76.2%としています(参考文献R5)。↩
  6. 財務省の報道発表資料は1回に5年分を載せます。2012〜2015年度は平成27年度調査(参考文献R6)、2015〜2019年度は令和元年度調査(参考文献R7)、2020〜2024年度は令和6年度調査(参考文献R8)、2025年度は令和7年度調査(参考文献R5)から取りました。重なる2015年度と2021〜2024年度の値は、発表どうしで一致しています。↩
  7. 2012〜2015年度の営業利益は平成27年度調査の「(参考)営業利益の推移」(p.6、参考文献R6)、2016〜2019年度は令和元年度調査の第2表(参考文献R7)、2020〜2025年度は令和6年度・令和7年度調査の第2表(参考文献R8・R5)の値です。2014年度の値(533,635億円)は平成30年度調査の第2表(参考文献R9)とも一致します。↩
  8. 令和7年度調査の第7表の注は、付加価値=人件費+支払利息等+動産・不動産賃借料+租税公課+営業純益、人件費=役員給与+役員賞与+従業員給与+従業員賞与+福利厚生費、労働生産性=付加価値÷従業員数と定義しています(参考文献R5)。↩
  9. 財務省「法人企業統計における財務営業比率の算式」は、売上高営業利益率=営業利益÷売上高×100、売上高経常利益率=経常利益÷売上高×100としています(参考文献R10)。↩
  10. 令和7年度調査の第8表の注は、設備投資を調査対象年度中の有形固定資産(土地を除く)の増減額、ソフトウェア増減額、減価償却費、特別減価償却費の合計とし、( )はソフトウェア増減額を除いたものとしています(参考文献R5)。↩
  11. 総務省統計局「2025年度(令和7年度)平均」表7の総合指数(2020年=100)は、2013年度95.2、2014年度98.0(前年度比2.9%)、2025年度112.3です(参考文献R11)。↩
  12. 財務省「これまでに決定した消費税に関する法律等」は、平成26年4月1日に消費税率8%への引上げ、令和元年10月1日に消費税率10%への引上げと軽減税率制度の導入を記載しています(参考文献R12)。↩
  13. 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」は、常用労働者を期間を定めずに雇われている者または1か月以上の期間を定めて雇われている者、現金給与総額を「きまって支給する給与」と「特別に支払われた給与」の合計とし、現金給与額は所得税や社会保険料などを差し引く以前の総額としています(参考文献R13)。↩
  14. 厚生労働省「毎月勤労統計調査の実質賃金について」は、実質賃金を消費者物価指数の「持家の帰属家賃を除く総合」で実質化し、令和7年3月分速報から「総合」で算定した結果も公表しているとしています(参考文献R14)。↩
  15. 日本銀行「「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入」(2016年1月29日)は、金融機関が保有する日本銀行当座預金に▲0.1%のマイナス金利を適用すると決定し、当座預金を3段階の階層構造に分けて適用するとしています(参考文献R15)。↩
  16. 日本銀行「(参考)2013年以降の「量的・質的金融緩和」のもとでの金融政策」は、2020年3月16日の「新型感染症拡大の影響を踏まえた金融緩和の強化」を掲載しています(参考文献R16)。↩
  17. 日本銀行「金融政策の枠組みの見直しについて」(2024年3月19日)は、賃金と物価の好循環を確認したと判断し、短期金利の操作を主たる政策手段とする方針を示しています(参考文献R17)。↩

参考文献​(2026年10月確認)

※本記事は教育目的の一般的な解説であり、法務・税務・投資助言ではありません。設例は理解のための学習用の架空事例であり、実在の企業・案件とは関係ありません。