この記事で分かること
- 決算書の税引前当期純利益から、別表四の加算・減算を通して所得金額を求める1枚の計算表の組み方
- 交際費・寄附金・減価償却・賞与引当金・貸倒引当金・受取配当について、会計上の額から税務上の限度額、加算・減算額を求める手順(学習用の架空事例で、税引前当期純利益452百万円から所得金額400百万円)
- 加算・減算を留保と社外流出に仕分け、繰延税金と税率差異につなげて、概算税額120百万円・実効税率30.33%で検算する方法
想定読者:事業会社の経理・経営企画の担当者、財務モデルの税金行を組む学習者
前提知識:損益計算書の基本と、法人税等が利益にかかる税であることの理解。税効果会計は未習でも読めます。
結論:項目ごとの限度額計算を並べれば、利益と所得のずれは1枚の表で説明できる
決算書の税引前当期純利益と、法人税の申告書に出る所得金額が一致しないのは珍しくありません。ずれの中身は、交際費・寄附金・減価償却・引当金・受取配当などの項目ごとの加算・減算で説明できます。学習用の架空事例の部品専門商社X社(3月決算、資本金5,000万円)では、税引前当期純利益452百万円に対して所得金額は400百万円で、差の52百万円は「加算55、減算45、寄附金の損金不算入額5、繰越欠損金の控除67」で埋まります(452+55-45+5-67=400)。
課税所得は、税額を計算する土台となる額です1。日本の法人税では、別表四が、損益計算書の当期利益を基にした申告調整で所得金額を計算する明細書にあたります2。会計は期間の損益を報告し、税法は損金や益金の範囲を別に定めているため、項目ごとにずれが生じます(編集部の整理)。別表四・別表五(一)の役割は用語集の別表四・別表五
この表は、納税額の見通しを立てるとき、財務モデルの税金行を組むとき、繰延税金の元になる差異を洗い出すときに使えます。留保の合計が将来の差異に、社外流出が税率差異につながるところまで、同じ表で確かめます。
設例の前提と、表を組む順序
以下は学習用の架空事例です。X社は部品の専門商社で、3月決算、期間は1事業年度、資本金は50百万円(資本準備金は0と仮定)、単位は百万円です。制度は2026年10月時点の内容に当てはめます(国税庁の各ページは令和8年4月1日現在の法令等)。資本金1億円以下の普通法人で、資本金5億円以上の大法人との完全支配関係はないと仮定し、中小法人向けの取扱い(交際費等の定額控除、貸倒引当金の法定繰入率、繰越欠損金の控除限度)を使います。
出発点は、税引前当期純利益452百万円とします。実際の別表四は当期利益から始まり、損金経理をした法人税・住民税・納税充当金や法人税等調整額を加算して税引前の水準に戻し、納税充当金から支出した事業税等を減算します3。この部分は1行にまとめ、本記事では扱いません。税率30%も設例上の仮定です。実際は法人税・地方法人税・住民税・事業税で課税標準と税率が異なり、事業税は納付時に損金になるので、所得×30%は概算にとどまります。繰越欠損金にも繰延税金資産を計上済みと仮定し、受取配当の源泉所得税、グループ通算制度、地方税の個別計算は扱いません。
表の順序は別表四の様式に従い、当期利益、加算、減算、仮計、寄附金の損金不算入額、合計、欠損金等の当期控除額、所得金額の順です4。寄附金の損金不算入額は別表十四(二)の計算結果を転記する行で、仮計の後に置かれます。
項目別に「会 計上の額→税務上の限度→加算・減算」を並べる
図表1は、各項目で集める数字と、加算・減算額を並べた表です。自社で同じ表を作るときは、左の2列を元帳・台帳・明細から拾い、3列目の限度を制度どおりに計算します。
| 項目 | 会計上の額 | 税務上の限度・不算入割合 | 加算 | 減算 |
|---|---|---|---|---|
| 交際費等 | 支出20(うち飲食費10) | 定額控除限度額8、または飲食費の50%=5。有利な8を損金算入 | 12 | — |
| 一般寄附金(指定寄附金5は全額損金) | 8 | 限度額3(式は本文) | 5 | — |
| 減価償却(機械装置) | 償却費18 | 償却限度額15 | 3 | — |
| 賞与引当金 | 期末36(期首30) | 繰入額は損金にならず、支給時(30)に損金 | 36 | 30 |
| 貸倒引当金(一括評価) | 期末18(期首15) | 限度額14(債権1,400×10÷1,000)。前期の限度額は12 | 4 | 3 |
| 受取配当等 | Y社20(保有10%)、Z社10(保有3%) | 不算入割合50%と20%。10+2 | — | 12 |
交際費等:定額控除と50%方式の有利な方
交際費等は原則として全額が損金不算入です。資本金1億円以下などの法人は、飲食等の費用(専ら役員・従業員向けを除く)の50%を超える部分か、定額控除限度額(800万円×月数÷12)を超える部分のどちらかを不算入額にできます5。X社は支出20のうち飲食費10で、50%方式なら不算入15、定額控除なら不算入12なので、小さい12を選びます。租税特別措置法の特例のため、事業年度ごとに適用の有無を確認します。資本金が1億円を超え100億円以下なら50%方式のみ、100億円超なら全額が不算入です。1人当たり10,000円以下の飲食費は、書類を保存すれば交際費等から除かれますが、設例の飲食費10はこの基準を超える接待に係るものと仮定します。
寄附金:限度額は仮計から求め、加算は仮計の後
一般の寄附金の損金算入限度額は、〔(資本金の額と資本準備金の額の合計額)×月数÷12×1,000分の2.5+所得の金額×100分の2.5〕×4分の1です6。この所得の金額は、繰越欠損金の控除などを適用せず、その事業年度に支出した寄附金の全額を損金に算入しないものとして計算した額とされています7。本記事では、仮計462に支出した寄附金の全額13(一般8、指定5)を足し戻した475を使います(仮計と寄附金の間に他の調整行が無い設例での簡略化です。申告書では別表十四(二)の記載要領で確認してください)。
一般寄附金の損金算入限度額
(50×12÷12×2.5÷1,000+475×2.5÷100)÷4=(0.125+11.875)÷4=3
一般寄附金8のうち3が損金に算入され、不算入額は5です。財務大臣が指定した寄附金(指定寄附金)は原則として全額が損金に算入されるため、5は加算しません。特定公益増進法人への寄附金は、一般の寄附金とは別枠の限度額で計算します。
減価償却と引当金:加算と減算をセットで追う
減価償却は、会計上の償却費のうち、選んだ償却方法で計算した償却限度額に達するまでの金額が損金になります8。X社の機械装置は償却費18、限度15で、償却超過額3を加算します(計算式は減価償却の会計処理と税務処理の差異を参照)。超過額は後の年度に認容され、別表四の様式にある「減価償却超過額の当期認容額」の行で減算します。
使用人賞与は、決算日までに各人別に支給額を通知し、決算日の翌日から1か月以内に支払って損金経理をした場合などに通知した事業年度の損金になり、それ以外は支払った事業年度の損金です9。X社の夏季賞与は6月支給でこの期限に間に合わないため、会計上は引当金の要件を満たして費用にした36を全額加算し、前期末に加算した30を当期の支給時に減算します。
貸倒引当金の繰入額を損金にできる法人は、資本金1億円以下の普通法人(資本金5億円以上の大法人の100%子法人等を除く)や銀行・保険会社等に限られます。このうち中小法人は、一括評価金銭債権の貸倒引当金について、貸倒実績率に代えて業種ごとの法定繰入率で繰入限度額を計算できます。卸売業・小売業は1,000分の10です10。対象債権を1,400と仮定すると限度額は14で、会計上の期末貸倒引当金18との差4を加算します。前期は期首残高15に対し限度額12で超過が3あったため、当期に3を減算します(超過額を翌期に戻す扱いは編集部の整理。債権区分の考え方は貸倒引当金の実務)。
受取配当と繰越欠損金
法人税法は、配当等の額のうち、完全子法人株式等・関連法人株式等・非支配目的株式等のいずれにも当たらない株式等に係るものは50%、非支配目的株式等に係るものは20%を益金に算入しないと定めています11。区分は保有割合で判定し、5%超3分の1以下がその他の株式等、5%以下が非支配目的株式等です12。X社は、Y社の配当20(保有10%)の50%で10、Z社の配当10(保有3%)の20%で2、合計12を減算します。完全子法人株式等や関連法人株式等の扱いは受取配当等の益金不算入制度に委ねます。
青色申告書を提出した事業年度に生じた欠損金額は、翌期以降10年以内に開始する事業年度で損金に算入できます。中小法人等は繰越控除前の所得金額まで、それ以外の法人は50%が上限です13。X社は期首残高67を、合計467から全額控除します。
一枚に通す:別表四形式の計算表とウォーターフォール
図表2は、ここまでの項目を別表四の順に並べた表です。各行を総額・留保・社外流出に分け、加算の小計55は留保43と社外流出12、減算の小計45は留保33と社外流出12というように、列の合計が総額に一致することを確かめます。仮計は452+55-45=462、寄附金5を加えた合計は467で、欠損金67を控除した所得金額は400です。
| 項目 | 総額 | 留保 | 社外流出 |
|---|---|---|---|
| 税引前当期純利益(当期利益に法人税等を戻した額) | 452 | — | — |
| 加算 交際費等の損金不算入額 | 12 | 0 | 12 |
| 加算 減価償却の償却超過額 | 3 | 3 | 0 |
| 加算 賞与引当金の繰入額 | 36 | 36 | 0 |
| 加算 貸倒引当金の繰入限度超過額 | 4 | 4 | 0 |
| 加算 小計 | 55 | 43 | 12 |
| 減算 賞与引当金の前期末残高(支給分) | 30 | 30 | 0 |
| 減算 貸倒引当金の前期繰入超過額の認容 | 3 | 3 | 0 |
| 減算 受取配当等の益金不算入額 | 12 | 0 | 12 |
| 減算 小計 | 45 | 33 | 12 |
| 仮計(452+55-45) | 462 | — | — |
| 寄附金の損金不算入額 | 5 | 0 | 5 |
| 合計(462+5) | 467 | — | — |
| 欠損金等の当期控除額 | △67 | — | — |
| 所得金額(467-67) | 400 | — | — |
図表3は同じ数字の橋渡しです。加算では留保43が最大ですが、減算の留保33と相殺され、仮計への正味の押し上げは10にとどまります。社外流出は加算12と減算12が相殺し、寄附金の5だけが残ります。最大の押し下げ要因は欠損金の控除67で、毎期出る差ではない点が、他の項目と違います(編集部の整理)。
仕分けと接続:留保は繰延税金へ、社外流出は税率差異へ
別表四の留保欄は、別表五(一)の利益積立金額の増減と連動します。別表五(一)の「増」「減」には別表四の加算・減算の留保欄の金額を項目ごとに記載し、原則として両者は一致します14。利益積立金額は会計の利益剰余金とは別の概念です。X社の留保は、償却超過額+3、賞与引当金+6(36-30)、貸倒引当金+1(4-3)の合計+10で、別表四の留保の正味(43-33=10)と一致します。
税効果会計では、貸借対照表上の金額と課税所得計算上の金額との差額が一時差異で、解消するときに課税所得を減額する効果を持つものが将来減算一時差異です。将来の課税所得と相殺できる繰越欠損金等も、一時差異と同様に扱います15。留保の3項目は将来減算一時差異にあたり、繰延税金資産の元になります。社外流出の3項目は将来も解消しない差異(永久差異)で、法定税率と実効税率の差(税率差異)の要因です。ただし、留保=一時差異、社外流出=永久差異は説明のための整理で、すべての留保項目が税効果の対象になるとは限りません。繰延税金資産の回収可能性の判断も別に必要です。
| 項目 | 当期の増減 | 仕分け | 将来の動き | 接続先 |
|---|---|---|---|---|
| 償却超過額 | +3 | 留保 | 後の年度に認容(減算) | 将来減算一時差異 |
| 賞与引当金 | +6(36-30) | 留保 | 支給時に減算 | 将来減算一時差異 |
| 貸倒引当金 | +1(4-3) | 留保 | 翌期に認容(減算) | 将来減算一時差異 |
| 交際費等 | +12 | 社外流出 | 解消しない | 永久差異(税率差異を押し上げる) |
| 寄附金 | +5 | 社外流出 | 解消しない | 永久差異(税率差異を押し上げる) |
| 受取配当等 | -12 | 社外流出 | 解消しない | 永久差異(税率差異を押し下げる) |
図表4のとおり、留保の3項目は将来に差が解消し、社外流出の3項目は解消しません。最後に、設例上の税率30%で税額を検算します。期首の将来減算一時差異43は、前期以前の償却超過額の累計10(設例上の仮定)、賞与引当金30、貸倒引当金の超過額3の合計で、期末は13、36、4の合計53です。繰延税金の発生の仕組みは繰延税金入門を参照してください。
概算税額と繰延税金の検算(税率30%は仮定)
当期の概算税額=所得金額400×30%=120
将来減算一時差異:期首43→期末53(+10)。繰延税金資産12.9→15.9(+3.0)
欠損金67×30%=20.1(繰延税金資産の取崩し)
法人税等調整額(費用)=20.1-3.0=17.1
法人税等=120+17.1=137.1=30%×(452+永久差異の純額5)
永久差異の純額5は、交際費等12と寄附金5の加算17から受取配当の減算12を引いた額です。実効税率は137.1÷452=30.33%で、法定の30%との差は、交際費等と寄附金17×30%÷452=+1.13ポイント、受取配当12×30%÷452=-0.80ポイントで説明できます(30.00+1.13-0.80=30.33。ポイントは小数第3位を四捨五入した表示値)。税率差異調整表の読み方は実効税率
自社の決算書から同じ表を組む手順
- 損益計算書から税引前当期純利益を確定し、法人税等の内訳は別に整理します。
- 元帳から交際費等(飲食費の内訳を含む)、寄附金(支出先の区分ごと)、受取配当(銘柄ごとの保有割合)を集めます。
- 固定資産台帳で、会計上の償却費、税務上の償却限度額、前期から繰り越した償却超過額を並べます。
- 引当金の明細から、期首残高、当期繰入、当期取崩し、前期末に加算した額を集めます。
- 図表1の形で限度額を計算し、加算・減算に転記して留保と社外流出に仕分けます。
- 留保を別表五(一)の期首残高と照合し、所得×税率の概算税額を損益計算書の税金費用と突き合わせます。
別表五(一)の期首残高は、前期申告書の差引翌期首現在利益積立金額と一致させます16。繰越欠損金を予測期間のモデルに乗せる方法はタックスモデリング入門にあります。
間違えやすい点と、この表の限界
- 賞与引当金は繰入超過額ではなく、繰入額の全額を加算し、支給時に減算します。申告前の整合チェックにAIを使う線引きは税務業務でAIを使える範囲にあります。
- 寄附金の限度額に使う所得は、欠損金控除後ではなく、欠損金を適用しない所得です。
- 交際費等は資本金の区分で扱いが変わります。1億円以下、1億円超100億円以下、100億円超を分けて確認します。
- 事業税・住民税・地方法人税の個別計算、グループ通算制度、組織再編に伴う欠損金の制限は、この表の範囲外です。
- 個別の項目が損金になるかの判断は、税理士などの専門家に確認してください。
実務チェックリスト
- 出発点(税引前当期純利益か当期利益か)と、法人税等を戻す行の扱いを決めたか。
- 資本金の区分(1億円以下、1億円超100億円以下、100億円超)に応じて、交際費等と貸倒引当金の取扱いを選んだか。
- 寄附金を支出先別(一般、指定、特定公益増進法人など)に分け、限度額を仮計から計算したか。
- 償却超過額と引当金の前期末残高を、前期申告書の別表五(一)と照合したか。
- 賞与の支給時期が通知と1か月以内の支払の要件を満たすか確認したか。
- 受取配当の保有割合を、配当ごとに確認したか。
- 留保の合計が別表五(一)の増減と一致し、所得×税率が税金費用と整合しているか。
よくある質問(F AQ)
資本金が1億円を超える会社でも、この表はそのまま使えますか。
骨組みは同じですが、限度額の計算が変わります。交際費等は50%方式のみ、100億円超は全額不算入です。貸倒引当金は、銀行・保険会社等を除き、資本金1億円超の法人では繰入額が損金にならないため、繰入額の全額を加算します。繰越欠損金の控除限度は、中小法人等以外は所得の50%です。
税効果会計を採用していると、別表四の出発点は変わりますか。
出発点は当期利益のままです。損益計算書で税引前当期純利益から減算した法人税等調整額があるときは、加算の空欄に
まとめ
利益と所得のずれは、項目ごとに「会計上の額、税務上の限度、加算・減算額」を並べると説明できます。別表四の順に並べると、X社では税引前当期純利益452百万円が所得金額400百万円になりました。加算・減算を留保と社外流出に分けると、留保の合計10は別表五(一)の増減と一致し、繰延税金資産の元になります。社外流出の純額5は、実効税率を法定の30%から30.33%へ動かしました。自社の決算書で組むときは、限度額の計算表から作ってください。
脚注
- Corporate Finance Institute「Taxable Income」。課税所得を、納税義務を判定するために使う所得として一般的に説明している(参考文献 R1)。同ページは主に米国の個人の所得税を念頭に置いた解説で、日本の法人税の根拠には用いていない。↩
- 国税庁「申告書作成上の留意点」(令和6年版)の別表四「1」〜「6」欄の冒頭。この別表は、損益計算書の当期利益の額または当期欠損の額を基として、申告調整により税務上の所得金額もしくは欠損金額または留保金額を計算するために使うとされている(参考文献 R2)。↩
- 同上(R2)の「2」〜「5」欄、加算の「10」の説明、減算の「13」欄。損金経理をした法人税及び地方法人税、住民税、納税充当金を加算し、納税充当金から支出した事業税等の金額を減算する。税引前当期純利益から減算した法人税等調整額があるときは、加算の空欄に記載して総額と留保に記載する(参考文献 R2)。↩
- 国税庁「別表四(簡易様式)」(令和6年4月1日以後終了事業年度分)の様式。当期利益、加算、減算、仮計、寄附金の損金不算入額(別表十四(二)から転記)、合計、欠損金等の当期控除額、総計、所得金額の順に行が並び、減算には「減価償却超過額の当期認容額」の行がある(参考文献 R3)。↩
- 国税庁タックスアンサーNo.5265「交際費等の範囲と損金不算入額の計算」(令和8年4月1日現在法令等)。期末の資本金が1億円以下などの法人は、飲食等の費用の50%を超える部分、または800万円×月数÷12の定額控除限度額を超える部分のいずれかが不算入額。1億円超100億円以下は50%方式のみ、100億円超は全額が不算入。1人当たり10,000円以下の飲食費は、書類を保存していれば交際費等から除かれる(令和6年3月31日以前の支出は5,000円以下)(参考文献 R4)。↩
- 国税庁タックスアンサーNo.5281「寄附金の範囲と損金不算入額の計算」。一般の寄附金の損金算入限度額の算式(普通法人の場合)と、指定寄附金は原則として支出した全額が損金に算入されること、特定公益増進法人への寄附金は一般の限度額とは別枠の限度額で計算することが示されている(参考文献 R5)。↩
- 法人税法施行令第73条第2項・第3項。同条第1項の所得の金額は、法第57条第1項(欠損金の繰越し)などを適用しないで計算し(第2項)、当該事業年度に支出した寄附金の額の全額は損金の額に算入しないものとして計算する(第3項)。要約は編集部(参考文献 R6)。↩
- 法人税法第31条第1項。償却費として損金経理をした金額のうち、選定した償却方法に基づき計算した償却限度額に達するまでの金額が損金に算入される。要約は編集部(参考文献 R7)。↩
- 国税庁タックスアンサーNo.5350「使用人賞与の損金算入時期」。支給予定日が就業規則等で定められている賞与、通知と翌期1か月以内の支払・損金経理の要件を満たす賞与、それ以外の賞与の3区分で損金算入時期が示されている(参考文献 R8)。↩
- 国税庁タックスアンサーNo.5501「一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の設定」。貸倒引当金を繰り入れることができる法人は、資本金1億円以下の普通法人(大法人による完全支配関係がある法人等を除く)、銀行・保険会社等に限定されている。繰入限度額は実績繰入率に基づく計算が原則で、中小法人等は法定繰入率による計算が認められ、卸売業及び小売業は1,000分の10(参考文献 R9)。↩
- 法人税法第23条第1項。関連法人株式等は利子相当額を控除し、完全子法人株式等・関連法人株式等・非支配目的株式等のいずれにも該当しない株式等に係る配当等の額は100分の50、非支配目的株式等に係る配当等の額は100分の20に相当する金額を益金に算入しない。要約は編集部(参考文献 R7)。↩
- 国税庁「申告書作成上の留意点」(令和6年版)の別表八(一)。「その他株式等」欄は配当等に係る株式等の保有割合が5%を超え3分の1以下のもの、非支配目的株式等は5%以下のものとされ、関連法人株式等は3分の1を超えるものとされている(参考文献 R10)。↩
- 国税庁タックスアンサーNo.5762「青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除」。繰越期間は平成30年4月1日以後開始の事業年度で10年、控除限度は繰越控除前の所得金額、中小法人等以外は平成30年4月1日以後開始の事業年度で100分の50(参考文献 R11)。↩
- 国税庁「申告書作成上の留意点」(令和6年版)の別表五(一)。「減」には別表四の減算の留保欄の金額を、「増」には加算の留保欄の金額を記載し、各区分の「当期の増減」欄の金額と別表四の留保欄の金額が一致しているかを確認する、とされている(参考文献 R12)。↩
- 企業会計審議会「税効果会計に係る会計基準」第二 一「一時差異等の認識」(企業会計基準委員会のページ掲載、最終更新2026年7月17日)。一時差異の定義、将来減算一時差異、繰越欠損金等を一時差異と同様に取り扱うことが定められている。要約は編集部(参考文献 R13)。↩
- 国税庁「申告書作成上の留意点」(令和6年版)の別表五(一)。各区分の「期首現在利益積立金額」は前期申告書の「差引翌期首現在利益積立金額」と一致しているかを確認する、とされている(参考文献 R12)。↩
- 国税庁「申告書作成上の留意点」(令和6年版)の別表四、加算の「10」の説明(参考文献 R2)。↩
参考文献(2 026年10月確認)
- R1 Corporate Finance Institute「Taxable Income」(一般的な概念の参考) corporatefinanceinstitute.com (参照箇所:冒頭の「What is Taxable Income?」。課税所得が税額計算の基礎となる額という一般概念の参考(日本の法人税の根拠ではない)。脚注1の根拠。閲覧日:2026年10月14日)
- R2 国税庁
「申 告書作成上の留意点」(令 和6年版)別表四「1 」〜「6 」欄ほか nta.go.jp (参照箇所:別表四「1」〜「6」欄、「7」〜「15」欄(PDF p.10〜11)。別表四の用途、法人税等に関する加算・減算、法人税等調整額の加算。脚注2・3・17の根拠。閲覧日:2026年10月14日) - R3 国税庁
「別 表四(簡 易様式)」 (令 和6年4月1日以後終了事業年度分) nta.go.jp (参照箇所:様式全体(加算・減算・仮計・寄附金の損金不算入額・合計・欠損金等の当期控除額・所得金額)。別表四の行の順序、減価償却超過額の当期認容額の行。脚注4の根拠。閲覧日:2026年10月14日) - R4 国税庁タックスアンサーNo.5265
「交 際費等の範囲と損金不算入額の計算」 nta.go.jp (参照箇所:「交際費等の範囲から除かれるもの」「計算方法・計算式」。交際費等の損金不算入額の計算(定額控除、50%方式、資本金区分、1人当たり10,000円基準)。脚注5の根拠。閲覧日:2026年10月14日) - R5 国税庁タックスアンサーNo.5281
「寄 附金の範囲と損金不算入額の計算」 nta.go.jp (参照箇所:「損金算入限度額の計算」1・4・5。一般寄附金の限度額の算式、指定寄附金、特定公益増進法人。脚注6の根拠。閲覧日:2026年10月14日) - R6 e-Gov法令検索
「法 人税法施行令」第73条 laws.e-gov.go.jp (参照箇所:第73条第1項〜第3項。一般寄附金の限度額に用いる所得の金額の計算(第2項・第3項)。脚注7の根拠。閲覧日:2026年10月14日) - R7 e-Gov法令検索
「法 人税法」第31条第1項・第23条第1項 laws.e-gov.go.jp (参照箇所:第31条第1項、第23条第1項。償却費の損金算入は償却限度額までであること(第31条第1項)、受取配当等の益金不算入の割合(第23条第1項)。脚注8・11の根拠。閲覧日:2026年10月14日) - R8 国税庁タックスアンサーNo.5350
「使 用人賞与の損金算入時期」 nta.go.jp (参照箇所:「損金算入時期」1〜3。使用人賞与の損金算入時期の3区分。脚注9の根拠。閲覧日:2026年10月14日) - R9 国税庁タックスアンサーNo.5501「一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の設定」 nta.go.jp (参照箇所:「法定繰入率に基づく計算」。法定繰入率(卸売業及び小売業は1,000分の10)。脚注10の根拠。閲覧日:2026年10月14日)
- R10 国税庁
「申 告書作成上の留意点」(令 和6年版)別表八(一 ) nta.go.jp (参照箇所:「関連法人株式等」の各欄、「チェックポイント」(PDF p.32)。関連法人株式等・その他株式等・非支配目的株式等の保有割合。脚注12の根拠。閲覧日:2026年10月14日) - R11 国税庁タックスアンサーNo.5762「青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除」 nta.go.jp (参照箇所:「繰越控除される欠損金額」。欠損金の繰越期間と控除限度。脚注13の根拠。閲覧日:2026年10月14日)
- R12 国税庁
「申 告書作成上の留意点」(令 和6年版)別表五(一 ) nta.go.jp (参照箇所:「当期の増減」※別表四と連動する部分、「期首現在利益積立金額①」。別表五(一)の増減と別表四の留保欄の一致、期首現在利益積立金額。脚注14・16の根拠。閲覧日:2026年10月14日) - R13 企業会計審議会
「税 効果会計に係る会計基準」(企 業会計基準委員会のページ) asb-j.jp (参照箇所:第二 一「一時差異等の認識」。一時差異・将来減算一時差異・繰越欠損金等の取扱い。脚注15の根拠。閲覧日:2026年10月14日)
※本記事は教育目的の一般的な解説であり、法務・税務・投資助言ではありません。設例は理解のための学習用の架空事例であり、実在の企業・案件とは関係ありません。