想定読者:ニュースの「財政赤字」「新規国債」「PB黒字化」が予算書のどの数字なのかを確かめたい、金融機関・事業会社の若手、経営企画担当、学生の方
前提知識:四則演算と%の計算(財政・国債の知識は不要です)

結論:「財政赤字」は3つの問いに分け、予算書の数字から計算する

日本の一般会計は、借入れ(公債金)を歳入に含めて歳入と歳出が同額になるよう組まれます。「収入-支出」を計算しても差が出ないため、「赤字」は別の指標で見ます。令和8年度(2026年度)の当初予算では、歳出総額が122兆3,092億円、公債金が29兆5,840億円で、公債依存度(公債金÷歳出総額)は24.2%です1。同じ予算の一般会計PBは+1兆3,429億円の黒字です2が、公債金は約30兆円あります。矛盾ではなく、別の問いに答える数字です。

本記事は「財政赤字」を次の3つの問いに分け、指標を1つずつ対応させます。

  1. 借金にどれだけ頼っているか:公債依存度
  2. 今年度の政策経費を、借金なしの収入でどこまで賄えているか:PB
  3. 過去の借金の負担はどれだけ重いか:利払費÷税収等(編集部が使う比率)

数字は当初予算・補正後予算・決算・概算要求を混ぜず、年度と予算の種類を添えます。2026年10月時点の資料に基づきます。国債を入札で発行する仕組みは用語集の国債入札制度とPD制度とフィックスドインカム(債券)業務ガイドに委ね、債務残高対GDP比の推移など残高の動きは別の記事で扱います。ここでは単年度の予算(フロー)に絞ります。

「財政赤字」を予算書の言葉に読み替える

Corporate Finance Institute(CFI)の解説ページは、財政赤字を、政府が1年間に収入を超えて支出する状態とし、簡易式を「総収入-総支出」としています。景気後退期の対策による赤字か、好況期にも続く赤字かを分けて読む視点も挙げています(要約は編集部)3。この一般的な定義を日本の一般会計に当てはめるとき、総収入に公債金を入れれば差は0、入れなければ差は公債金そのものです。予算書で「赤字」に当たる数字は複数あります(図表1)。

一般会計の歳入は、税収とその他収入(以下、合わせて「税収等」)と公債金です。国の歳出は公債・借入金以外の歳入で賄うのが原則ですが、公共事業費・出資金・貸付金の財源に限り、国会の議決の範囲で公債を発行できます(財政法第4条第1項)4。これが建設公債で、特例法に基づいて発行する公債が特例公債(赤字公債)です。令和8年度当初の公債金は、建設公債6兆7,160億円と特例公債22兆8,680億円の合計です5。歳出側の国債費(国債の元利払いに充てる費用)は、債務償還費(過去の借金の元本返済に当たる経費)と利払費等からなり、令和8年度当初は18兆2,086億円と13兆672億円の合計31兆2,758億円です6。

図表1:「財政赤字」まわりの指標の定義対照表(日本・令和8年度当初予算の値を併記)
指標・用語計算式と範囲混同しやすい点
公債金(新規国債の発行額)一般会計歳入のうち建設公債と特例公債の合計。29兆5,840億円借換債・財投債などは別の枠。歳入に含むため「歳入-歳出」は0
公債依存度公債金÷一般会計歳出総額。24.2%分母は税収等でなく歳出総額。分子に借換債は入らない
一般会計のPB税収等-(歳出総額-債務償還費〈交付国債分を除く〉-利払費)。+1兆3,429億円除くのは国債費の全部ではない。国民経済計算(SNA)ベースの中央政府のPBとは異なる
財政収支(一般会計。財務省の補正後フレームでの用法)利払費相当分とPBの差額=公債金-債務償還費相当分。当初11.7兆円(編集部の計算)、補正後14.8兆円(財務省の記載)内閣府の国・地方の財政収支とは別の数字
国・地方のPB(内閣府の試算)国と地方を合わせ、政策的経費を税収等で賄えているかを見る。2026年度は▲1.2兆円(補正予算を含む)一般会計のPBと範囲・基準が違う。試算値で、公表のたびに改定される
国債費債務償還費+利払費等。31兆2,758億円国債費と利払費は別。債務償還費は元本返済に当たる
利払費国債費のうち利子の支払い。13兆371億円予算積算金利にもとづく積算で、市場の利回りとは一致しない
一般歳出歳出総額-国債費-地方交付税交付金等。70兆1,557億円PB対象経費(歳出総額-債務償還費-利払費)とは別の概念
対象:令和8年度(2026年度)当初予算。単位:億円または兆円。出所:財務省「日本の財政関係資料(令和8年4月)」「令和8年度補正後予算フレーム」、財務省主計局「我が国の財政事情(令和8年度予算政府案)」、内閣府「中長期の経済財政に関する試算(2026年7月)」を基に大手町プレップ作成。加工内容:式と注意点の整理は編集部。(スマートフォンでは表を横にスクロールできます)

図表1のうち、PBの式は財務省が簡便に計算したものです7。除くのは国債費のうち債務償還費(交付国債分を除く)と利払費だけです。国債費には国債の事務取扱費なども含まれ、令和8年度は国債費312,758億円のうち3,489億円がPB対象経費の側に残ります。内訳は、債務償還費の交付国債分3,188億円と、利払費等のうち利払費以外の301億円です8。

学習用の架空国A国で、3指標を計算する

以下は学習用の架空事例です。A国の国名と数値はすべて架空で、単位は兆円です。歳入は税収等と公債金、歳出はPB対象経費と国債費(債務償還費と利払費)とします。A国は国債の事務取扱費などの小口を省き、3つの年度の当初予算を図表2に写します。

3指標の式(歳入=歳出の予算ベース)
公債依存度(%)=公債金÷歳出総額×100
PB=税収等-PB対象経費(PB対象経費=歳出総額-債務償還費-利払費)。プラスが黒字、マイナスが赤字
利払費÷税収等(%)=利払費÷(税収+その他収入)×100
歳入=歳出なので、PB=債務償還費+利払費-公債金 が成り立つ

図表2:A国(学習用の架空国)の一般会計と3指標(単位:兆円、%)
項目1年度2年度3年度(金利上昇)
歳出総額100104108
国債費(債務償還費+利払費)242731
うち債務償還費151515
うち利払費91216
PB対象経費767777
歳入総額100104108
税収等727679
公債金282829
公債依存度(%)28.026.926.9
PB(+黒字/▲赤字)▲4▲1+2
利払費÷税収等(%)12.515.820.3
検算:期首の国債残高900913926
検算:平均利率(%)1.01.31.7
単位:兆円、%。対象:A国の3年度の当初予算。公債依存度と利払費÷税収等は、小数第2位を四捨五入して小数第1位まで表示。出所:学習用の仮定に基づき大手町プレップ作成。(スマートフォンでは表を横にスクロールできます)

1年度は、公債依存度=28÷100×100=28.0%、PB=72-76=▲4(赤字)です。債務償還費+利払費-公債金=15+9-28=▲4で一致します。利払費÷税収等は9÷72×100=12.5%です。図表3のとおり、公債金28は、債務償還費に見合う15、利払費に見合う9、PB赤字に当たる4に分けて読めます。

図表3:A国1年度の歳入・歳出と、公債金の中身(単位:兆円) 歳入 100 歳出 100 国債費 24(15+9) 税収等 72 公債金 28 PB対象経費 76 債務償還費 15 利払費 9 差4=PB赤字(76-72) 公債金28の中身(拡大して表示) 債務償還費相当 15 利払費相当 9 PB赤字 4 公債金28=債務償還費相当15+利払費相当9+PB赤字4。24は国債費に、4は政策経費の不足に見合う 「見合う」は計算上の区分で、公債金が実際に償還や利払いに使われたという意味ではない
単位:兆円。対象:A国の1年度の当初予算。歳入・歳出の棒は100兆円を同じ長さにし、公債金28の内訳の棒は28兆円を横幅いっぱいに拡大している。出所:学習用の仮定に基づき大手町プレップ作成。(スマートフォンでは図を横にスクロールできます)

税収等72とPB対象経費76の差4がPB赤字で、公債金28のうち24が国債費に、4が今年度の政策経費の不足に見合います。財務省の補正後フレームも公債金を債務償還費相当分・利払費相当分・PBに分けて示し、実際の充当を意味しない区分だと注記しています9。

3つの指標の動きから、状況を読み分ける

図表2の3つの年度を順に比べると、指標ごとに答えが違うことが分かります。

  • 1年度→2年度:公債依存度は28.0%から26.9%に下がりますが、公債金は28のままです。PBは▲4から▲1へ3改善した一方、国債費が24から27へ3増えて打ち消し合い、分母の歳出が増えた分だけ依存度が下がっています。
  • 2年度→3年度:公債依存度は26.9%のまま(26.92%と26.85%)ですが、PBは▲1から+2の黒字になります。政策経費は税収等で賄えた一方で、国債費31から税収等の余り2を除いた29は借り入れるため、公債金は残ります。財務省も、PBが均衡していても、今年の借金は過去の借金の元本返済に加えて利払費まで含む額になり、債務残高は利払費分だけ増えると説明しています10。利払費÷税収等は15.8%から20.3%へ上がり、過去の借金の負担は重くなっています。

1つの指標だけで「良くなった」「悪くなった」と決めず、3つを組み合わせて読みます。「PBが黒字化すれば借金が減る」「PB赤字はすべて今年度の浪費」と読むのも誤りです。赤字の原因(景気対策か、恒常的な歳出の増加か)は予算の内訳を見ないと分かりません。因果は仮説として扱います。

利払費は「期首の国債残高×平均利率」で検算する

A国の期首残高は、1年度が900兆円、2年度が913兆円(=900+公債金28-債務償還費15)、3年度が926兆円(=913+28-15)です。借換債は残高を変えないので除きます。平均利率1.0%・1.3%・1.7%を掛けると9.00、11.87、15.74となり、兆円単位に四捨五入すると図表2の利払費9・12・16と一致します。2年間で平均利率が0.7ポイント上がり、残高も増えた結果、利払費は9から16へ、利払費÷税収等は12.5%から20.3%になりました。

日本の予算の利払費は、既発債の利払いと、新たに発行する国債の利払い見込みの積み上げです。後者には予算積算金利(想定金利)を使い、令和8年度は3.0%(令和7年度は2.0%)でした。財務省は、直近1か月の長期金利の平均1.9%を参考に、過去の金利急上昇の事例等を勘案して設定したと説明しています(長期金利の読み方はイールドカーブ入門)。令和8年度の利払費13兆371億円は令和7年度当初より2.5兆円多く、財務省は積算金利の上昇による増(+1.0兆円)と、金利の高い国債への置き換わりによる既発債分の増(+1.5兆円)に分けています11。検算として130,371億円÷令和7年度末の普通国債残高(見込み1,136兆円)を計算すると約1.1%で、普通国債の利率加重平均(令和6年度0.8%)より高くなります12。概算にとどまるのは、残高が見込み値で、利払費に借入金などの利子も含まれ、範囲が一致しないためです。

財務省は、金利が上昇して利払費が増えれば、政策的経費を圧迫するおそれがあるとしています13。利払費÷税収等は、その度合いを税収等との比で見る編集部の比率です。

令和8年度の予算で同じ計算をする:当初予算と補正後を並べる

図表4は、財務省が公表した令和7年度当初・令和8年度当初・令和8年度補正後の数字から、図表2と同じ3指標を計算したものです。令和8年度は2026年6月に補正予算(第1号)が編成され、歳出31,135億円が追加されました。財源はすべて特例公債で、6月5日に成立しています14。

図表4:日本の一般会計で同じ計算をする(単位:億円、%)
項目令和7年度当初令和8年度当初令和8年度補正後
歳出総額1,151,9781,223,0921,254,228
うち国債費282,179312,758312,758
うち債務償還費(交付国債分を除く)173,425178,898178,898
うち利払費105,230130,371130,371
税収778,190837,350837,350
その他収入87,31889,90289,902
公債金286,471295,840326,975
計算:税収等(税収+その他収入)865,508927,252927,252
公債依存度(%)24.924.226.1
PB(+黒字/▲赤字。財務省の公表値)▲7,816+13,429▲17,706
利払費÷税収等(%)12.214.114.1
単位:億円、%。出所:財務省主計局「我が国の財政事情(令和8年度予算政府案)」p.2(令和7年度当初)、財務省「日本の財政関係資料(令和8年4月)」、「令和8年度補正後予算フレーム」を基に大手町プレップ作成。加工内容:税収等、利払費÷税収等は編集部の計算(小数第2位を四捨五入)。PBは財務省の公表値で、表の数字から計算すると令和7年度当初は▲7,815、補正後は▲17,707となり、各項目の四捨五入により1億円ずれる。(スマートフォンでは表を横にスクロールできます)

令和8年度当初は、PBが令和7年度当初の▲7,816億円から+13,429億円の黒字になり、公債依存度も24.9%から24.2%へ下がりました。ただし公債金は28兆6,471億円から29兆5,840億円へ増え、利払費÷税収等は12.2%から14.1%へ上がっています。A国の2年度→3年度と同じ形で、政策経費は税収等で賄えても、過去の借金の負担は重くなったと読みます。

補正後は、公債金が3兆1,135億円増えて32兆6,975億円、公債依存度は26.1%、PBは▲1兆7,706億円です。追加歳出31,135億円の大半(30,135億円)は予備費です。財務省は補正後の財政収支赤字(利払費相当分とPBの差額)を14.8兆円としており、130,371+17,706=148,077億円と一致します15。

数字を並べるときの落とし穴と、財政目標の読み方

予算の種類と範囲をそろえる

当初予算、補正後予算、決算、概算要求は別の数字です。令和9年度予算は、2026年9月4日に各府省が概算要求を出した段階で、予算ではありません16。決算では歳入と歳出の差(剰余金)が生じうるため、簡略式は予算ベース専用で、決算は定義式で計算します17。公債依存度の分子は一般会計の公債金だけです。令和8年度当初の国債発行予定額180兆6,920億円のうち、新規国債は29兆5,840億円で、借換債135兆7,586億円や財投債13兆円などは別の行です18。国庫短期証券(国の資金繰りのために発行する、償還期限1年以内の証券)も、公債金には含まれません。

一般会計のPBと国・地方のPBは別物

図表4の一般会計PBは国の一般会計の簡便計算で、SNAベースの中央政府のPBとは異なると財務省が注記しています19。内閣府の2026年7月の試算が示す国・地方のPBは、令和8年度が補正予算を含めて▲1.2兆円です20。同じ年度でも、一般会計の当初(+1.3兆円)・補正後(▲1.8兆円)とは一致しません。範囲が違うことに加え、内閣府はPBを、歳出が予算に計上された時点でなく執行された時点で認識すると説明しており21、認識の時点も異なります。国・地方には地方公共団体の収支も入ります(地方の借入れは用語集の地方債とパブリックファイナンス(地方債・財投機関債)業務の実務へ)。どちらのPBかを明記します。

政府の財政目標は、時点と文書名を書く

2025年6月の「骨太の方針2025」は、2025〜26年度を通じて可能な限り早期の国・地方のPB黒字化を目指すとしていました22。2026年7月21日に閣議決定された「骨太の方針2026」は、財政運営の目標として、国・地方の総債務残高対GDP比(分母は名目GDP。GDP統計)の安定的低下を中核に位置づけています。PBは、債務残高対GDP比の低下に向けて確認する指標として複数年で管理し、単年度の黒字化時期を機械的に追わないとしています23。公債依存度や利払い費も、他の指標とあわせて多角的に分析・検証する対象に挙げられています24。目標を引用するときは、文書名と時点(2026年10月時点)を書き、見直しの有無を確認します。

実務チェックリスト

  • 数字ごとに予算の種類(当初・補正後・決算・概算要求)、年度、単位(億円か兆円か)、出典の表と頁を書いたか
  • 歳入=歳出になっていることを確かめてから簡略式を使ったか。決算では定義式で計算したか
  • 公債金は建設公債と特例公債の合計で、借換債・財投債・復興債などを入れていないか
  • PBは「債務償還費(交付国債分を除く)と利払費」を除く定義で計算し、国債費全体を除いていないか
  • 一般会計のPBと内閣府の国・地方のPBを、範囲を明記せずに同じ表へ並べていないか
  • 公債依存度・PB・利払費÷税収等を3つの問いに対応づけ、1つの指標だけで良し悪しを決めていないか
  • 利払費を残高×平均利率で検算し、予算積算金利と市場の利回りを区別したか

よくある質問(FAQ)

決算の数字でも、債務償還費+利払費-公債金でPBを求めてよいですか。

予算では歳入と歳出が同額なので成り立ちますが、決算は歳入と歳出に差(剰余金)が生じうるため、前提が崩れます。決算では、税収等から「歳出総額-債務償還費-利払費」を引く定義式で計算します。

復興債や財投債、借換債も公債依存度に入りますか。

入りません。令和8年度当初の公債依存度の分子295,840億円は、国債発行予定額の新規国債(建設公債と特例公債)と一致し、復興債・財投債・借換債は別の行です。

「国の借金」の数字が報道ごとに違うのはなぜですか。

範囲の違う残高が使い分けられているためです。財務省の資料は、国と地方の公債等残高、国及び地方の長期債務残高、国債及び借入金現在高、一般政府債務残高を、集計の範囲が違う別の統計として並べています25。本記事の3指標は単年度のフローで、残高とは別の問いです。

まとめ

日本の予算書に「財政赤字」という項目はなく、公債金、PB、利払費などに読み替えて見ます。公債依存度は借金への頼り方、PBは今年度の政策経費の賄い方、利払費÷税収等は過去の借金の負担を表し、1つだけでは状況を読み切れません。当初・補正後・決算・概算要求を混ぜず、一般会計のPBと国・地方のPBも分けて、年度と出典を添えて並べます。

脚注

  1. 財務省「日本の財政関係資料(令和8年4月)」p.1(歳出総額1,223,092億円)、p.2(公債金295,840億円)、p.4(公債依存度24.2%。注3に「公債発行額を一般会計歳出総額で除して算出」とある)(参考文献 R1)。これらの金額は、財務省「令和8年度補正後予算フレーム」の「当初」列とも一致する(R2)。↩
  2. 財務省主計局「我が国の財政事情(令和8年度予算政府案)」p.2「一般会計歳入歳出予算総表」。令和8年度の一般会計基礎的財政収支13,429億円(R3)。同額は補正後フレームの「当初」列にもある(R2)。↩
  3. Corporate Finance Institute「Fiscal Deficit」の「What is a Fiscal Deficit?」(財政赤字の定義と簡易式 Total Revenue – Total Expenditure)と「Fiscal Deficits: When Should You Care?」(景気後退期の経済対策による赤字か、好況期の運営の問題かを問う視点)。要約は編集部で、日本の予算の仕組みは書かれていない(R4)。↩
  4. 財政法第4条第1項「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。」(R5)。令和6年度決算の国債費の説明は、公債を「財政法第4条第1項ただし書の規定により発行した公債」と、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律第3条第1項の規定により発行した公債に分けて記載している(R6)。↩
  5. 財務省「日本の財政関係資料(令和8年4月)」p.2(歳入内訳)。公債金295,840億円のうち、特例公債228,680億円、建設公債67,160億円(R1)。↩
  6. 同 p.1(歳出内訳)。債務償還費182,086億円、利払費等130,672億円、国債費312,758億円。p.1に「国債費(国債の元利払いに充てられる費用)」、p.20に「過去の借金の元本返済(債務償還費)」とある(R1)。↩
  7. 財務省主計局「我が国の財政事情(令和8年度予算政府案)」p.2 注1。一般会計基礎的財政収支(プライマリー・バランス)は「税収+その他収入-(歳出総額-債務償還費(交付国債分を除く)-利払費)」として簡便に計算したもので、SNAベースの中央政府の基礎的財政収支とは異なる(R3)。↩
  8. 債務償還費182,086億円(財務省「日本の財政関係資料」p.1・R1)と、同(交付国債分を除く)178,898億円(「我が国の財政事情」p.2・R3)の差が3,188億円。利払費等130,672億円(R1)と利払費130,371億円(R3)の差が301億円。いずれも編集部の差引計算。国債費に国債の発行・償還に関する事務取扱費が含まれることは、令和6年度決算「国債費」の経費の概要による(R6)。↩
  9. 財務省「令和8年度補正後予算フレーム」の歳出・歳入の表と注3。「公債金の分類は基礎的財政収支や財政収支の観点から行ったものであり、公債金による収入が直ちに債務償還費や利払費に充当されることを意味するものではない」ため「相当分」としている(R2)。↩
  10. 財務省「日本の財政関係資料(令和8年4月)」p.20「18.財政健全化目標に用いられるストック・フロー指標の関係」。プライマリーバランスが均衡している状態では、今年の借金は過去の借金の元本返済に加え利払費まで含めた金額となり、債務残高は利払費分だけ増加すると記載(R1)。↩
  11. 同 p.51「13.国債費の内訳」。利払費13.0兆円(R7当初比+2.5兆円)、積算金利の上昇(2.0%⇒3.0%)による発行予定分の増(+1.0兆円)、従来より金利の高い国債に置き換わったことによる発行済み分の増(+1.5兆円)、R8積算金利3.0%は直近1か月の長期金利の平均(1.9%)を参考に過去の金利急上昇の事例等を勘案して設定、との記載(R1)。↩
  12. 同 p.22「(参考)利払費と金利の推移」と p.51。普通国債残高は令和7年度末1,136兆円(補正後予算に基づく見込み)、令和8年度末1,145兆円(予算に基づく見込み)。金利は普通国債の利率加重平均で、令和6年度は0.8%(グラフの数値)。130,371億円÷1,136兆円は編集部の概算。利払費に借入金利子などが含まれることは令和6年度決算「国債費」の事項別表による(R1、R6)。↩
  13. 同 p.18「16.金利動向と財政運営」。「金利が上昇し、利払費が増加すれば、政策的経費を圧迫するおそれがある」との記載(R1)。↩
  14. 財務省「令和8年度補正後予算フレーム」(令和8年6月3日公表)の当初→補正後の表(歳出31,135億円の追加、公債金〈特例公債〉31,135億円の増、補正後の公債依存度26.1%)(R2)と、「令和8年度一般会計補正予算(第1号)フレーム」(R7)。成立日(令和8年6月5日)は内閣府「中長期の経済財政に関する試算(2026年7月)」p.13 脚注22(R8)。↩
  15. 補正後の財政収支赤字14.8兆円(利払費相当分と基礎的財政収支の差額)は「令和8年度補正後予算フレーム」の備考(R2)。予備費30,135億円(一般予備費5,135億円、中東情勢等対応予備費25,000億円)と重点支援地方交付金1,000億円は「令和8年度一般会計補正予算(第1号)フレーム」(R7)。↩
  16. 財務省「令和9年度予算」のページ「概算要求」の項に、「各省各庁の概算要求(令和8年9月4日)」として「令和9年度一般会計概算要求・要望額・『「強く豊かな日本」投資枠』等」が掲載されている。同ページは予算編成・審議過程に沿って資料を掲載している(R9)。↩
  17. 財政法第6条第1項は「各会計年度において歳入歳出の決算上剰余を生じた場合においては」当該剰余金の取扱いを定めている(R5)。歳入と歳出が同額でなくなりうることの根拠として引用。↩
  18. 財務省「令和8年度国債発行予定額」(令和7年12月26日)の発行根拠法別発行額。新規国債295,840(建設国債67,160、特例国債228,680)、復興債66、GX経済移行債10,484、子ども特例債5,072、半導体・AI債7,872、財投債130,000、借換債1,357,586、国債発行総額1,806,920(億円)(R10)。公債金295,840億円との一致は編集部の照合。↩
  19. 財務省主計局「我が国の財政事情(令和8年度予算政府案)」p.2 注1(R3)。↩
  20. 内閣府「中長期の経済財政に関する試算(2026年7月)」p.23「2025~2027年度における国・地方のPBの変化要因」。2026年度の国・地方のPBは▲1.2兆円(GDP比▲0.2%)で、2026年度補正予算による歳出の増加等を反映した値。p.13に、令和8年度予算(補正予算を含む)等を反映した試算である旨(R8)。↩
  21. 同 p.14 脚注26。公債等残高は予算(決算)に基づく国債発行額が当該予算年度に反映される一方、PBは歳出が予算計上された時点ではなく執行された時点で認識される、との記載(R8)。↩
  22. 財務省「日本の財政関係資料(令和8年4月)」p.24が引用する「経済財政運営と改革の基本方針2025」(2025年6月策定)。「2025年度から2026年度を通じて、可能な限り早期の国・地方を合わせたPB黒字化を目指す」(R1)。↩
  23. 内閣府「経済財政運営と改革の基本方針2026」(令和8年7月21日閣議決定)p.24〜25「(財政運営目標の設定)」。「国・地方の総債務残高対GDP比の安定的低下を中核に位置付ける」「PBについては、債務残高対GDP比の低下に向けて確認する指標とし、その安定的低下と整合するよう複数年で管理する。単年度の黒字化時期を機械的に追うのではなく」(R11)。↩
  24. 同 p.27「(市場の信認確保と分析・検証の強化)」。「債務残高対GDP比、PB、財政収支、利払い費、公債依存度、国債発行額、税収等の財政指標を多角的に分析・検証する」(R11)。↩
  25. 財務省「日本の財政関係資料(令和8年4月)」p.6「5.国及び地方の長期債務残高」。①国と地方の公債等残高、②国及び地方の長期債務残高、③国債及び借入金現在高、④一般政府債務残高が、集計の範囲と作成部署の違う指標として図示されている(R1)。↩

参考文献(2026年10月確認)

※本記事は教育目的の一般的な解説であり、法務・税務・投資助言ではありません。設例は理解のための学習用の架空事例であり、実在の企業・案件とは関係ありません。