想定読者:事業会社の経理・財務・経営企画で、稟議済みの設備の調達手段を決める方
前提知識:現在価値(将来の金額を割り引き率で今の価値に直す計算)、減価償却と元利均等返済の基本

結論:税引後キャッシュの現在価値で並べ、実質金利と割り引き率で順位を確かめる

設備を導入すると決まったあと、何で調達するか。本記事は投資の採否(NPVなど)ではなく、採用が決まった設備を自己資金で購入するか、借入金で購入するか、リース(賃借)にするかを比べます。以下は学習用の架空事例です。部品メーカーX社(実在企業ではありません)が、取得価額100百万円・使用5年の加工設備を調達します。金利・税率・リース料はすべて設例の仮定です。

結論は3点です。第一に、3手段は税引後のキャッシュアウトを同じ割り引き率で現在価値にそろえると比べられます。設例では購入と借入購入が71.22百万円、リースが73.20百万円で、リースが1.98百万円高くなりました。第二に、その理由はリース料の総額109.00百万円から逆算した実質金利が年2.94%で、借入金利2.0%を0.94ポイント上回るためです。第三に、順位は割り引き率の置き方で入れ替わります。設例では約2.07%を超えるとリースが購入を下回ります。自己資本比率などの指標の見え方は、順位とは別に確認します。

リース会計の基本はリース会計入門、投資の採否は社内投資評価の作法、調達手段全般は資金調達手段の選択に委ねます。

比較の前提:3手段の定義と、比べる物差し

設備金融は借入で買う方法とリースの2系統で、リースには購入オプションが付くものがあり、将来買い取る見込みを確認する、というのが一般的な整理です1。本記事では次のように定義します。

  • 購入:手元資金で設備代100.00を導入時(0年)に支払う。税務上は定額法・耐用年数5年・残存価額0で毎年20.00を償却する(設例の仮定。会計と税務の減価償却の違いは用語集を参照)。
  • 借入購入:100.00を年2.0%の固定金利で借り、設備代に充てる。返済は元利均等・5年・年1回の期末払い。支払利息は全額が損金に算入されると仮定する。
  • リース:年額21.80を5年間、各年末に後払い(5年総額109.00)。保守は別契約。中途解約はできず、設備の所有権は移らない。
  • 共通:5年後の処分価値は0、実効税率30%。設備が生む収益は3手段で同じなので比較から外し、支払うコストだけを並べる。

物差しは「調達に伴う税引後キャッシュアウトの現在価値」です。割り引き率(将来の金額を現在価値に直す利率)は税引後の借入コスト、すなわち2.0%×(1-30%)=1.4%に置きます。3手段の支払はどれも借入と同様に確定した支払義務に近いと見るためです(編集部の整理)。借入金利は、いま新たに借りるときの水準で置きます(負債コスト)。

現在価値と年金現価係数
現在価値=Σ(t年目の税引後キャッシュアウト)÷1.014^t(t=0〜5。0年は割り引かない)
毎年同額のとき:年額×(1-1.014^-5)÷0.014=年額×4.7967

税の効き方:償却・利息・リース料はどこで損金になるか

購入では償却費が、借入購入では償却費に加えて支払利息が損金になり、法人税が減ります(利息の節税は金利のタックスシールド)。元本の返済は損金になりません。リースは、平成19年度の税制改正でリース資産の引渡しの時に売買があったものとして所得を計算することとされ、所有権移転外リース取引の償却はリース期間定額法によります2。賃借人の取得価額は原則としてリース期間中のリース料の合計額で、利息相当額を合理的に区分できるときはそれを除けます3。国税庁の趣旨説明は、その結果として「毎月の支払リース料相当額を損金算入することが可能となっている」と述べています4。設例はこれに沿い、5年総額109.00÷5年=21.80を毎年そのまま損金に算入すると仮定します。

ただし、この取扱いが使えるかは契約内容で決まります。通達は、賃貸人の会計リース料の現在価値が現金購入価額のおおむね90%以上、または会計リース期間が経済的耐用年数のおおむね75%以上のときは、法人税法64条の2第3項第2号の要件に該当することに留意する、と定めています5。設例の契約がこれらに当たるかは判断しません。契約ごとに税理士等に確認してください。会計上のオンバランスの有無と税務上の損金算入は別の論点です。会計上の見え方は第6節で扱います。

数値例:年別の税引後キャッシュアウトを1枚にそろえる

元利均等の年返済額は100.00×2.0%÷(1-1.02^-5)=21.2158(表示21.22)です。1年目の利息は100.00×2.0%=2.00、利息の節税は2.00×30%=0.60で、償却の節税6.00(=20.00×30%)と合わせた税の減少は6.60です。2年目以降は残高が減るため利息と節税が小さくなります。図表1が年別の一覧です。

図表1:3手段の年別キャッシュアウトと現在価値(単位:百万円。▲は税の減少が支払を上回る年の受取)
項目0年1年2年3年4年5年合計現在価値
購入(自己資金)
税引前の支払100.000.000.000.000.000.00100.00―
税の減少(-)0.006.006.006.006.006.0030.00―
税引後キャッシュアウト100.00▲6.00▲6.00▲6.00▲6.00▲6.0070.0071.22
借入購入
税引前の支払0.0021.2221.2221.2221.2221.22106.08―
税の減少(-)0.006.606.486.376.256.1231.82―
税引後キャッシュアウト0.0014.6214.7314.8514.9715.0974.2671.22
リース
税引前の支払0.0021.8021.8021.8021.8021.80109.00―
税の減少(-)0.006.546.546.546.546.5432.70―
税引後キャッシュアウト0.0015.2615.2615.2615.2615.2676.3073.20
対象期間:0年から5年目末。現在価値は税引後借入金利1.4%で割り引いた値。各セルは丸める前の値から計算しており、表示値どうしの計算は0.01ずれることがあります。出所:学習用の仮定に基づき大手町プレップ作成。(スマートフォンでは表を横にスクロールできます)

図表1の読み方です。単純な合計は購入70.00、借入購入74.26、リース76.30です(借入購入は、購入価格100.00に利息総額6.08を足し、税の減少31.82を引いた検算と一致)。ただし、お金の価値は時点で違うため、順位は現在価値で決めます。購入の現在価値は100.00-6.00×4.7967=71.22、リースは(21.80-6.54)×4.7967=15.26×4.7967=73.20です。リースは購入より1.98百万円重く、借入購入は購入と同じ71.22になります。

購入と借入購入が一致するのは偶然ではありません。借入の税引後支払は、税引後金利1.4%で割り引くと元本100.00に戻ります。借入購入の現在価値は100.00-償却の節税の現在価値28.78=71.22で、購入と同じです。割り引き率を税引後借入金利に置くかぎり、「借入は利息が付くから不利」という優劣は生じません。差が出るのは、自己資金の使い道を別の率で評価するときです(第7節)。

リースの実質金利を逆算し、借入金利と比べる

実質金利とは、リースを「設備を現金で買い、代金を分割で返す取引」とみたときの利率で、リースの内部収益率に相当します。現金購入価額と毎年のリース料から逆算します。

実質金利の逆算
100.00=年額リース料×(1-(1+r)^-5)÷r (Excelでは =RATE(5,-21.8,100))
設例:年額21.80のとき r=2.94%、利息相当額は109.00-100.00=9.00

設例の2.94%は借入金利2.0%より0.94ポイント高く、これが第4節の差1.98百万円の原因です。ただし図表2のとおり、率の使い方で結論が変わります。

図表2:リースの実質金利の逆算(単位:年額・総額は百万円、実質金利・料率は%。現金購入価額100.00・5年・年1回後払い)
ケース年額(百万円)5年総額(百万円)実質金利(年率)月額リース料率
A 保守込みの契約料24.00をそのまま使う(誤り)24.00120.006.40%2.00%
B 保守費2.20を除いた設備分21.80を使う21.80109.002.94%1.82%
C 参考:借入(元利均等・年2.0%)の年返済額21.22106.082.00%1.77%
月額リース料率=年額÷12÷現金購入価額100.00(月額の比率であり、年率ではありません)。実質金利は =RATE(5,-年額,100) と同じ計算。出所:学習用の仮定に基づき大手町プレップ作成。(スマートフォンでは表を横にスクロールできます)

ケースAは、保守費2.20を含む契約料24.00をそのまま使った場合で、実質金利が6.40%と過大に出ます。保守は購入でも自社で払うため、保守費を除いた設備分21.80で逆算するケースBが正しい形です(2.94%)。保険・諸費用の込み範囲が違う場合も率がずれるため、込みの範囲をそろえることが先です。また、月額リース料率(月額÷取得価額)の1.82%は借入金利2.0%より低く見えますが、月額の比率であり年率ではないため、金利とは比べられません。実契約では、月次払い・前払いなど契約の支払スケジュールどおりにRATE関数を組んでください。

財務指標への影響:会計処理の見え方を2通りで並べる

企業会計基準委員会(ASBJ)は、企業会計基準第13号等の下では国際基準と負債の認識に違いが生じていたため、第34号は借手のすべてのリースについて資産及び負債を計上する会計基準として開発したと説明しています6。第34号は2027年4月1日以後開始する事業年度の期首から適用され、2025年4月1日以後開始する事業年度の期首からの早期適用もできます(2026年10月時点)。借手はリース負債と使用権資産を計上し、リース負債は未払のリース料から利息相当額を控除した現在価値で算定し、利息相当額は原則として利息法で配分します7。

X社の調達前を、総資産1,000、自己資本400、有利子負債300、現預金100、EBITDA150、支払利息6.0(有利子負債300×2.0%)とします。リース負債・使用権資産は100.00(実質金利で割り引いた現在価値=現金購入価額)と仮定します。リース負債を含めない場合は、リース料21.80が営業費用になりEBITDAは150-21.80=128.20に下がります。含める場合は、リース料が償却と利息に置き換わるためEBITDAは150のままで、利息が増えます(簿外資金調達の見え方との違い)。なお、ファイナンス・リース取引は1993年の基準から売買取引に準じて処理するとされ、所有権移転外ファイナンス・リース取引に認められていた賃貸借処理の例外も2007年の第13号で廃止されています8。設例のように中途解約できず、支払総額が現金購入価額を上回る契約は、現行の第13号の下でもファイナンス・リースとして計上の対象になりえます。「含めない」列は、オペレーティング・リースに当たる契約や、融資契約の指標の定義がリース負債を除く場合の見え方として読んでください(当てはめは編集部の整理です)。

図表3:調達手段別の財務指標(調達直後。単位:百万円。指標は%・倍)
項目調達前購入(自己資金)借入購入リース
(リース負債を含めない)
リース
(リース負債を含める)
総資産1,0001,0001,1001,0001,100
自己資本400400400400400
有利子負債(リース負債を含める列は含む)300300400300400
現預金1000100100100
EBITDA(設備の稼働による増益を除く)150.00150.00150.00128.20150.00
支払利息(初年度)6.006.008.006.008.94
自己資本比率40.0%40.0%36.4%40.0%36.4%
ネット有利子負債200300300200300
ネット有利子負債/EBITDA1.33倍2.00倍2.00倍1.56倍2.00倍
利息負担倍率(EBITDA÷支払利息)25.0倍25.0倍18.8倍21.4倍16.8倍
対象:X社の調達直後。リース負債・使用権資産は100.00、その初年度利息は100.00×2.94%=2.94と仮定。指標は表示桁の1つ下を四捨五入。出所:学習用の仮定に基づき大手町プレップ作成。(スマートフォンでは表を横にスクロールできます)

ネット有利子負債は、購入(現預金が100減る)、借入購入(有利子負債が100増える)、リース負債を含める場合の3つが同じ300で、調達前の200から100増えます。差が出るのは貸借対照表の大きさで、自己資本比率は購入が40.0%、借入購入とリース負債を含める場合は総資産が膨らむため36.4%です。リース負債を含めない場合は、40.0%、ネット有利子負債/EBITDA1.56倍と最も良く見えますが、これは負債が見えていないだけで、将来のリース料109.00の支払義務は変わりません。含めると指標は借入購入と同じ36.4%・2.00倍になります。オペレーティング・リースに当たる契約でも、借手のすべてのリースを計上する新基準の下では、この見え方の差が縮みます。利息負担倍率(EBITDA÷支払利息)は、実質金利が高いぶん、リースが16.8倍、借入購入が18.8倍と差が残ります。

目的は指標を良く見せることではなく、自社の融資契約の財務制限条項などでリース負債やEBITDAがどう定義されているかを確かめ、定義をそろえて並べることです。

順位が入れ替わる条件:割り引き率・リース料・税率・処分価額

図表4は、割り引き率を0〜5%で動かしたときの現在価値です。購入は導入時に100.00を払い後から節税が戻る形のため、割り引き率が高いほど現在価値が増え、借入購入とリースは減ります。

図表4:割り引き率を動かしたときの3手段の現在価値 62 66 70 74 78 現在価値(百万円) 0.0% 1.0% 2.0% 3.0% 4.0% 5.0% 割り引き率(税引後・年率) 基準1.4% 借入購入 64.25 リース 66.07 購入 74.02 約2.07%で購入=リース
単位:現在価値は百万円、割り引き率は税引後の年率。対象期間:0年から5年目末。0〜5%を1%刻みで計算して折れ線で結んでいます。出所:学習用の仮定に基づき大手町プレップ作成。(スマートフォンでは図を横にスクロールできます)

結論は2点です。第一に、購入とリースは割り引き率約2.07%で並びます。2.0%のとき購入71.72・リース71.93(購入が有利)、3.0%のとき購入72.52・リース69.89(リースが有利)です。割り引き率を上げるのは、手元資金に税引後2.07%を超える別の使い道がある、といった判断に当たります。第二に、借入購入は0〜5%のどこでもリースより低く、3.0%のときは67.98で3手段のうち最小です。借入金利2.0%が実質金利2.94%より低いためです。1.4%を超えると借入購入が購入を下回り、下回ると購入が借入購入を下回ります。

他の入力も動かします。第一に、リース料です。割り引き率1.4%で購入と並ぶ年額リース料は21.21(実質金利約1.99%)で、設例の21.80はこれを上回ります。第二に、税率です。0%から40%まで動かし、割り引き率を税引後借入金利(2.0%×(1-税率))に連動させても、リースが重い順位は変わらず、差は0%で2.75、40%で1.71です(30%は1.98)。第三に、5年後の処分価額です。10.00で売れるなら税引後は10.00×(1-30%)=7.00、現在価値は6.53で、購入と借入購入は64.69に下がります。リースは返却のため、この効果がありません。なお、税の減少は課税所得がある年にしか出ません。赤字の年がある場合は、タックスモデリング入門にある繰越欠損金の扱いも含め、年別の税の減少を入れ直してください。

契約条件の確認と、稟議に添える判断メモの型

順位を入れ替える入力は、契約書にあります。陳腐化しやすい設備ではリースが有利になりうる一方、早期解約のペナルティを確認する、というのは一般的な整理です9。

  • 中途解約の可否と違約金(未経過期間のリース料の何%か)。税務上の判定にも関わる。
  • 保守・保険・固定資産税相当などの込み範囲。実質金利の逆算では、込みの範囲をそろえる。
  • 購入オプション・所有権移転の有無、終了時の返却条件・原状回復の費用。

稟議に添える判断メモは、次の4点で足ります。

  1. 比較表:年別の税引後キャッシュアウトと現在価値(図表1)、指標の見え方(図表3)。
  2. 前提一覧:借入金利、税率、償却方法、リース料と込み範囲、割り引き率、基準日。それぞれ仮定か契約書の値か。
  3. 結論:順位と差額、順位が入れ替わる境界(2.07%など)。
  4. 留意点:確認した契約条項、会計基準の適用状況、税務の確認先。

実務チェックリスト

  • 投資の採否が決まった設備か。調達手段の比較に採否の議論を混ぜていないか。
  • 3手段を同じ設備・同じ期間・同じ税引後の割り引き率で比べているか。
  • リース料の総額から実質金利を逆算し、保守・保険の込み範囲をそろえて借入金利と比べたか(月額料率を年率と並べていないか)。
  • 割り引き率(自己資金の機会費用)、税率、処分価額を変えて順位が入れ替わるかを確認したか。
  • リース負債を含める場合と含めない場合の指標を並べ、融資契約の定義を確認したか。
  • 税務上のリース取引・所有権移転外リース取引に当たるかを、契約ごとに税理士等へ確認したか。

よくある質問(FAQ)

代金を分割で払う「割賦購入」は、3手段のどれに当たりますか。

買い手側の調達手段で、所有権が買い手に移る点は借入購入に近い形です。売り手の収益認識の基準である割賦販売基準とは別の話で、本記事の比較には含めていません。割賦代金の総額と現金価額から、リースと同じ要領で実質金利を逆算して比べられます。

リース期間を短くすれば、損金を早く出せますか。

一定の範囲を超えて短くすると、その効果は得られません。リース期間が耐用年数の100分の70(耐用年数10年以上は100分の60)に相当する年数(1年未満の端数は切り捨て)を下回る期間のリースは、所有権移転外リース取引に該当しないとされています10。耐用年数5年なら3.5年を切り捨てて3年なので、3年を下回る契約は所有権移転外リース取引に当たらず、リース期間定額法で償却できなくなります(当てはめは編集部の整理)。

まとめ

採用が決まった設備の調達手段は、税引後キャッシュアウトを同じ割り引き率で現在価値にそろえて比べます。設例では、リースの実質金利が借入金利より高いことが差の原因でした。順位は割り引き率、リース料、処分価額で入れ替わります。指標はリース負債を含めるかで見え方が変わるため、順位とは別に定義をそろえて確認してください。

脚注

  1. Corporate Finance Institute「Equipment Finance」。設備金融には「借入で購入する」方法と「リース」の2つの主要な選択肢があること、リースには購入オプションが付くものがあり将来買い取る見込みかどうかが検討点になることが書かれています(参考文献 R6。一般的な概念の参考であり、日本の税制・会計基準の説明は含まれていません)。↩
  2. 国税庁「法人税基本通達等の一部改正について(法令解釈通達)趣旨説明」「5 リース資産の償却等」7-6の2-1 の解説1。平成19年度の税制改正で、リース取引はリース資産の引渡しの時に売買があったものとして所得金額を計算することとされ(法64の2)、所有権移転外リース取引に係るリース資産の償却方法はリース期間定額法によることとされたと説明されています(参考文献 R1)。↩
  3. 国税庁 法人税基本通達 第7章第6節の2第2款「賃借人の処理」7-6の2-9。賃借人におけるリース資産の取得価額は、原則としてリース期間中に支払うべきリース料の額の合計額によるが、利息相当額から成る部分を合理的に区分できる場合は、合計額から利息相当額を控除した金額とすることができる、とされています(参考文献 R2)。↩
  4. 国税庁の同趣旨説明、7-6の2-7 の解説1。所有権移転外リース取引では賃借人がリース期間定額法で償却限度額を計算し、「結果として、毎月の支払リース料相当額を損金算入することが可能となっている」と書かれています(参考文献 R1)。↩
  5. 国税庁 法人税基本通達 第12章の5第1節「リース取引の意義等」12の5-1-3。資産の賃貸借が法64の2第3項各号の要件に該当するかの判定で、賃貸人の会計リース料の現在価値が原資産の現金購入価額のおおむね90%以上、または賃貸人の会計リース期間が原資産の経済的耐用年数のおおむね75%以上であるときは、同項第2号の要件に該当することに留意する、とされています。12の5-1-2 には、解約をすることができないものに準ずるものの例(解約時に未経過期間のリース料のおおむね全部〔原則として100分の90以上〕を支払うこととされているものなど)も示されています(参考文献 R3)。↩
  6. 企業会計基準委員会「企業会計基準第34号『リースに関する会計基準』等の公表」(2024年9月13日)。企業会計基準第13号等の下では、IFRS第16号等と比べて特に負債の認識に違いが生じていたこと、IFRS第16号等はオペレーティング・リースも含むすべてのリースについて資産及び負債を計上すること、第34号は借手のすべてのリースについて資産及び負債を計上する会計基準として開発されたことが書かれています(参考文献 R5)。↩
  7. 企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」第58項(適用時期)。「2027年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用する。ただし、2025年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から本会計基準を適用することができる。」同第33項(借手はリース開始日にリース負債と使用権資産を計上する)、第34項(リース負債は未払の借手のリース料から利息相当額の合理的な見積額を控除し現在価値により算定する)、第36項(利息相当額は借手のリース期間にわたり、原則として利息法により配分する)(参考文献 R4)。↩
  8. 企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」結論の背景 BC2〜BC6(PDF p.14)。1993年のリース取引会計基準ではファイナンス・リース取引を通常の売買取引に係る方法に準じて処理するとしつつ、所有権移転外ファイナンス・リース取引には通常の賃貸借取引に係る方法に準じた例外処理を認めていたこと、当委員会がこの例外処理を廃止するとの結論に至り2007年3月に企業会計基準第13号として公表したことが書かれています(参考文献 R4)。↩
  9. Corporate Finance Institute「Equipment Finance」。コンピュータや車両のように短期間で陳腐化し買い替えが必要になる設備ではリースが有利になりうること、その場合は早期解約に金銭的なペナルティがあるかなどのリース条件を検討すること、が書かれています(参考文献 R6。一般的な概念の参考)。↩
  10. 国税庁の同趣旨説明、7-6の2-7。所有権移転外リース取引に該当しない場合の一つとして、リース期間がリース資産の耐用年数の100分の70(耐用年数が10年以上のリース資産については100分の60)に相当する年数(1年未満の端数がある場合には、その端数を切り捨てる。)を下回る期間であるものが挙げられています(参考文献 R1)。耐用年数5年なら5×0.7=3.5年を切り捨てて3年、という当てはめは編集部の計算です。↩

参考文献(2026年10月確認)

※本記事は教育目的の一般的な解説であり、法務・税務・投資助言ではありません。設例は理解のための学習用の架空事例であり、実在の企業・案件とは関係ありません。