想定読者:製造業の経営企画・FP&A(財務計画・分析)・原価管理の担当者、投資先のSKU採算を見るPEファンドやFASの担当者
前提知識:ABC(活動基準原価計算)の基本と、固定費・変動費の区別。

結論:ABCで配り直し、未利用キャパシティを分け、廃止は消える費用と失う利益で判断する

多品種少量の工場では、段取や検査のように小ロットのSKU(品目の最小単位)ほど多く使う活動の費用が、直接作業時間のような単一の基準で配られ、大量品に寄ります。ABC(活動基準原価計算)(間接費をいったん活動に集め、SKUが使った活動の量で配る方法)で配り直すと少量品の赤字が見えますが、そのSKUをやめても費用が同額だけ消えるとは限りません。

業務用厨房用品を作るQ社(学習用の架空事例)の6SKUで試算します。製造間接費108,000千円を直接作業時間で配る従来方式では全SKUが黒字ですが、ABCでは少量品のC1が−1,960千円、C2が−6,120千円の赤字です(利益は販管費控除前)。それでもC1を廃止すると全社利益は3,520千円減り、C2の廃止でも560千円増えるだけです。ABCがこの2つに配った間接費のうち廃止で消えるのは約4割で、残りは人員・設備・契約を減らさない限り、使われない能力(未利用キャパシティ)として残るからです。どちらも、廃止より最低ロットを2倍にするほうが有利です。

ABCの定義と2活動の逆転設例は用語集で、共通費の配賦方式と撤退判断の順序は事業別・製品別・顧客別収益性分析で扱っています。以降は管理会計上の分析で、制度会計の原価計算とは区別します(制度の記述は2026年10月時点)。

コスト階層:活動を「何が増えると増えるか」で4つに分ける

ABCは2段階の計算です。第1段階は、資源(人件費・設備費など)を資源ドライバー(担当者の作業時間の配分、設備の稼働時間など)で活動へ割り当て、第2段階は、活動の費用を活動ドライバー(段取回数、検査時間など)でSKUへ配ります。Corporate Finance Institute(CFI)も、配賦(共通の費用を基準に沿って割り振ること)を、労働時間や機械時間のような単一の基準に頼らず「活動」に基づいて行う方法としてABCを説明しています1。

4階層は次のとおりです(ABCの解説で広く使われる整理で、例はQ社の設定)。

  • 単位レベル:1個作るたびに発生し、数量に比例する活動。機械加工(ドライバーは機械時間)。
  • バッチレベル:1ロット(まとめて作る単位)ごとに発生する活動。段取・品質検査・購買発注。数量が同じでも、ロットが小さいほど回数が増えます。
  • 製品維持レベル:SKUがある限り、数量に関係なく発生する活動。仕様・図面の維持管理(仕様管理。ドライバーはSKU数)。
  • 工場維持レベル:工場があるだけで発生し、SKUの増減で変わらない活動。建物の管理、工場管理者の業務。SKUには因果関係で配れません。

直接作業時間のように数量に連動する基準は、単位レベルの動きしか映しません。

ドライバー単価は実際的生産能力で割り、未利用キャパシティを分ける

Q社の20X1年度の試算です。6SKUは大量品A1・A2、中量品B1・B2、少量品C1・C2です。図表1は、第1段階(資源から活動へ)と第2段階の準備(ドライバー単価、未利用キャパシティ)をまとめた配賦表です。資源の○は利用量に応じて短期に減らせるもの(パート・派遣の契約時間、電力・消耗品・校正費)、×は減らせないもの(正社員の人件費、設備の償却・保全契約、建物)で、割当は作業時間の配分や設備の稼働記録で決めたと仮定します。

図表1:Q社の配賦表:資源から活動へ、ドライバー単価と未利用キャパシティ(単位:千円)
項目機械加工段取品質検査購買発注仕様管理工場管理合計
第1段階:資源→活動(○は減らせる資源、×は減らせない資源)
間接人件費(正社員)×7,5008,0003,0004,0008,000—30,500
設備費(償却・保全契約)×30,000—2,000———32,000
パート・派遣の人件費○—7,0004,0002,000——13,000
電力・消耗品・校正費○12,5001,0001,000———14,500
工場共通費(建物など)×—————18,00018,000
活動のコストプール50,00016,00010,0006,0008,00018,000108,000
第2段階の準備:実際的生産能力と単価
コスト階層単位バッチバッチバッチ製品維持工場維持
活動ドライバー機械時間段取回数検査時間発注件数SKU数なし
実際的生産能力25,0008002,5002,0008—
ドライバー単価2.0204.03.01,000—
うち減らせる資源の単価0.5102.01.00—
実際の利用量21,2407402,4101,6406—
SKUに割り当てる費用42,48014,8009,6404,9206,000—77,840
未利用キャパシティの費用7,5201,2003601,0802,000—12,160
対象期間:20X1年度。単価(千円/ドライバー1単位)=コストプール÷能力、割り当てる費用=単価×利用量。工場管理はSKUに配らず全額が残る。「うち減らせる資源の単価」は○の資源の合計÷能力。出所:学習用の仮定に基づき大手町プレップ作成。(スマートフォンでは表を横にスクロールできます)

ドライバー単価は、活動の費用を実際的生産能力(休憩・保全・段取り替えなど避けられない停止を除き、設備や人員が現実に供給できる量。本記事の定義で、数値は仮定)で割ります。段取は16,000千円÷800回=20千円/回です。実績の740回で割ると約21.6千円(約8%高)になり、使われなかった60回分の費用1,200千円が、使ったSKUに上乗せされます。

使われなかった能力の費用(単価×(能力−利用量))が未利用キャパシティのコストです。能力に対する利用量の比を稼働率といい、段取は740÷800=92.5%です。未利用をSKUに配らないのは、製品原価を低く見せるためではありません。製品に上乗せすると遊休が製品原価に埋もれ、どの能力をどれだけ余らせ、誰が増減を決めるのかが見えなくなるためです。工場管理の18,000千円もSKUの増減に連動しないため配らず、全社の費用として示します(配るなら因果関係のない基準になり、廃止の判断に使えません)。SKUに割り当てる「単価×利用量」の合計77,840千円、未利用12,160千円、工場管理18,000千円の合計は108,000千円で、配賦前後の総額は一致します。

能力で単価を出して未利用を分ける考え方は、KaplanとAndersonの時間主導型ABC(TDABC)にも含まれます。同論文の要約は、部門の間接費を従業員が使える時間の合計で割った単価と活動1回の所要時間の2つを見積もればよく、遊休・未使用の時間を管理者が考慮するとします2。ワーキングペーパー版は、単価は実際の稼働水準でなく実際的生産能力で計算すべきだとし、未利用能力の費用を既存の製品や顧客に負担させるとデス・スパイラル(配賦の増加が値上げと数量減を招く悪循環)が生じうるとします3。日本の基準・制度ではない米国の提案で、本記事は能力で単価を出す部分だけを使います。

従来方式とABCで、SKU別の利益はどう変わるか

図表2の上段は6SKUの与件、下段は2つの方式の利益です。従来方式は、製造間接費108,000千円を直接作業時間43,200時間で割った2.5千円/時間を各SKUの直接作業時間に掛けて全額を配ります。ABCは、図表1の単価に各SKUの利用量を掛けます(C2のバッチレベルは段取180回×20+検査720時間×4.0+発注360件×3.0=7,560千円)。この掛け算と合計はSUMPRODUCT関数で1行にまとめられます。利益は販管費控除前、利益率は売上高に対する比です。

図表2:SKU別の与件と利益:従来方式とABC(単位:千円)
項目A1A2B1B2C1C2合計
与件(20X1年度)
区分大量品大量品中量品中量品少量品少量品
年間数量(個)120,00084,00030,00020,0006,4003,600
売上高180,000151,20090,00072,00025,60019,440
直接費(材料費+労務費)115,20097,44057,90047,20018,56016,200
直接作業時間(時間)16,80010,9207,2005,6001,6001,08043,200
機械時間(時間)9,0005,6003,6002,00064040021,240
段取回数(回)8070150100160180740
検査時間(時間)1601404503006407202,410
発注件数(件)2001803302503203601,640
従来方式:直接作業時間×2.5千円を全額配賦
配賦額42,00027,30018,00014,0004,0002,700108,000
利益22,80026,46014,10010,8003,04054077,740
ABC:図表1の単価×利用量(工場維持費・未利用は配らない)
単位レベル18,00011,2007,2004,0001,28080042,480
バッチレベル2,8402,5005,7903,9506,7207,56029,360
製品維持レベル1,0001,0001,0001,0001,0001,0006,000
利益42,96039,06018,11015,850−1,960−6,120107,900
対象期間:20X1年度。利益=売上高−直接費−配賦額(販管費控除前)。直接労務費=直接作業時間×2.0千円。出所:学習用の仮定に基づき大手町プレップ作成。(スマートフォンでは表を横にスクロールできます)

従来方式では6SKUがすべて黒字で、最も低いC2でも540千円(2.8%)です。ABCではC1が−1,960千円(−7.7%)、C2が−6,120千円(−31.5%)の赤字になり、A1は22,800千円(12.7%)から42,960千円(23.9%)へ上がります。1個あたりの製造間接費は、C2で750円から2,600円へ、A1で350円から182円へ変わります。少量品は直接作業時間が小さく、従来方式では段取・検査・発注の使い方が利益に出ていませんでした。

ABC側の利益の合計107,900千円は従来方式の77,740千円より30,160千円大きく、この差はSKUに配らなかった工場維持費18,000千円と未利用キャパシティ12,160千円の合計で、これを引けば全社の利益は一致します。ABCが変えるのは費用の帰属だけです。

SKUを廃止して消える費用と、残る費用

図表3は、間接費108,000千円を階層ごとに、減らせる資源の費用、使っているが減らせない費用、未利用キャパシティ、工場維持費に分けた図です。

図表3:階層別に見た、SKUの整理で消えうる費用と残る費用 20X1年度・全社の製造間接費108,000千円の内訳(単位:千円。棒の長さは金額に比例) 単位レベル 機械加工 10,620 31,860 7,520 計 50,000 バッチレベル 段取・検査・購買発注 13,860 15,500 2,640 計 32,000 製品維持レベル 仕様管理 6,000 2,000 計 8,000 工場維持レベル 工場管理 18,000 計 18,000 減らせる資源の費用(SKUを減らせば消えうる) 使用中だが減らせない費用(正社員・設備) 未利用キャパシティ(SKUに配らず、残る) 工場維持費(SKUに配らず、残る) 減らせる資源の費用は合計24,480千円(間接費の22.7%)。 残る83,520千円(77.3%)は、人員・設備・契約を減らさない限り消えません。
単位:千円。対象期間:20X1年度。減らせる資源の費用=利用量×図表1の「うち減らせる資源の単価」。出所:学習用の仮定に基づき大手町プレップ作成。(スマートフォンでは図を横にスクロールできます)

減らせる資源の費用は4階層の合計24,480千円で、間接費の22.7%、ABCがSKUに配った77,840千円に対しても31.4%です。残る83,520千円(77.3%)は、正社員・設備・建物など、人員・設備・契約を実際に減らさない限り、SKUをいくつやめても消えません。ABCは配賦を精緻にするだけで、費用そのものは減らしません。

SKU整理の判断表:廃止か、最低ロットか

廃止の判断は、ABCの利益ではなく、案によって変わる収益と費用の差(差額原価の分析)で行います。どの費用が消えるかは仮定で、本記事では、売上高と直接費(材料費・直接労務費)は全額消え、単位・バッチレベルの間接費は減らせる資源の分だけ消えるとします。製品維持費はSKU専用の人員・契約があれば一部消えますが、Q社の仕様管理は担当者が固定で消えず、工場維持費も消えません。

廃止の判断式(全社の年間利益への影響。プラスは増加、マイナスは減少)
影響 = −失う売上高 + 消える直接費 + 消える間接費
消える間接費 = 減る利用量 × 図表1の「うち減らせる資源の単価」(製品維持レベルは0)

図表4は、赤字のC1・C2の廃止と最低ロット2倍(ロット数・検査時間・発注件数を半分にする)を比べたものです。最低ロットでは受注をまとめても数量が変わらないと仮定します。

図表4:SKU整理の判断表:廃止か、最低ロットか(単位:千円)
項目C1を廃止C2を廃止C1の最低ロット2倍C2の最低ロット2倍
減る機械時間(時間)64040000
減る段取回数(回)1601808090
減る検査時間(時間)640720320360
減る発注件数(件)320360160180
失う売上高−25,600−19,44000
消える直接費+18,560+16,20000
消える間接費:単位レベル+320+20000
消える間接費:バッチレベル+3,200+3,600+1,600+1,800
消える間接費:製品維持レベル0000
全社の年間利益への影響−3,520+560+1,600+1,800
(参考)消えず未利用に移る費用5,4805,5601,7601,980
対象期間:20X1年度。プラスは利益の増加、マイナスは減少。直接費は全額消えると仮定。消える間接費=減る利用量×図表1の「うち減らせる資源の単価」。増える在庫の資金コスト(年率10%の仮定)は各10千円未満のため省略。出所:学習用の仮定に基づき大手町プレップ作成。(スマートフォンでは表を横にスクロールできます)

C1を廃止すると、売上高25,600千円と直接費18,560千円が消え、限界利益(売上高から変動費を引いた利益。ここでは売上高−直接費)7,040千円を失います。消える間接費は3,520千円なので、全社利益は7,040−3,520=3,520千円減ります。ABCがC1に配った9,000千円のうち消えるのは3,520千円(39.1%)で、残る5,480千円は未利用キャパシティに変わります。C2は、ABCの赤字6,120千円に対し、廃止で増えるのは560千円です。最低ロットを2倍にすると、C1は1,600千円、C2は1,800千円改善し、どちらも廃止より有利です(C2は1,240千円差)。この設例では、C1は廃止せずロットや受注条件を見直し、C2も廃止の前に最低ロットを試す順序になります。

直接労務費が全額消えるという仮定も結論を左右します。直接工が月給制の正社員で、ほかの仕事へ回せなければ直接労務費は消えません。その場合、C2の直接労務費2,160千円(1,080時間×2.0千円)が残り、廃止の影響は+560千円から−1,600千円に変わります。

この表は単年の費用の消え方までで、廃止に伴う在庫の評価減や契約解除費などの一時費用、人員・設備を数年かけて減らす効果は入れていません。複数年の試算は赤字製品の廃止を複数年で試算する、最低ロットで空いた能力を費用削減や増産につなげる条件は改善活動の効果を利益とCFで測るで扱います。

導入時の注意と、制度会計との関係

導入時の注意

活動は、金額が大きく、SKUごとの利用量が大きく違うものに絞ります(Q社は6活動)。ABCを大規模に導入しようとした経営者は、コストの上昇と従業員の不満からしばしば断念してきたと、KaplanとAndersonの論文の要約は述べます4。活動別の単価と利用量は、活動量から予算を積み上げる活動基準予算編成にも使えます。

制度会計との関係

ABCは管理会計上の手法で、制度としての原価計算を定める原価計算基準(企業会計審議会、1962年)に定めはなく、基準の本文に「活動基準」の語もありません。基準は、個々の企業の原価計算手続を画一に規定するものではないとしたうえで、実際原価の計算では製造原価を「まず費目別に計算し、次いで原価部門別に計算し、最後に製品別に集計する」と定めます5。差額原価などの特殊原価調査は、制度としての原価計算の範囲外とされています6。SKU廃止の判断表もこれに当たります(編集部の整理)。

ABCの配賦結果を財務諸表の製品原価や棚卸資産の金額にそのまま使えるかは別の検討事項で、本記事は判断しません。SKUに配らなかった費用が制度上どこに載るかは、基準の予定配賦や原価差異の規定に照らして決める事項で7、棚卸資産の取得原価は原則として製造原価に基づき、評価方法等は企業会計基準第9号が原価計算基準に優先して適用されます8。学会誌には、集計単位(部門と活動)、配賦基準(操業度と活動ドライバー)、補助部門費の配賦の3点でABCと基準の考え方が合わないと論じた論文もあります(2001年、著者の見解)9。

実務チェックリスト

  • 段取回数・検査時間・発注件数が実績データで取れているか。取れない活動は推計と明記している。
  • 資源の総額=SKUに配った費用+未利用キャパシティ+工場維持費が、差0で照合できている。
  • 実際的生産能力の定義(除く停止の範囲)と根拠を、活動ごとに文書化している。
  • 工場維持費と未利用キャパシティを、SKUの利益に配っていない。
  • 資源ごとに、契約・人員・設備を実際に減らせるか、いつ減らせるかを現場の責任者と確認している。
  • 廃止を、失う売上高・消える直接費・消える間接費で判断し、最低ロットなどの案と並べ、一時費用と複数年の効果は別に試算している。

よくある質問(FAQ)

実際的生産能力は、設備の理論上の最大値ではいけませんか。

最大値で割ると、避けられない停止まで未利用キャパシティに入り、遊休が過大に見えます。ワーキングペーパー版は、理論能力の80%または85%とする例と、過去12〜24か月で最も多く処理した月を、遅れ・品質低下・残業がなかったか確かめて目安にする方法を挙げます10。生産能力の実査はオペレーショナルDDの記事も参照してください。

ABCを作らず、消える費用だけ集めて廃止を判断してはいけませんか。

廃止の可否だけなら、失う売上高と消える費用で判断できます。ただし、どのSKUを候補にするか、最低ロットのような廃止以外の案でいくら変わるかは、段取や検査の使われ方(ABCの活動量)が分からないと探せません。ABCは候補と打ち手を見つけ、判断表は決める、という分担です。

まとめ

SKUの採算は、資源→活動→SKUの2段階で、4階層に分けて配ります。単価は実際的生産能力で出し、未利用キャパシティと工場維持費はSKUに配らず別に示します。Q社では従来方式で黒字の少量品がABCでは赤字でしたが、廃止で消える間接費は配賦額の一部で、C1の廃止は全社利益を減らしました。廃止は、失う売上高と消える費用・残る費用を分けた表で、最低ロットなどと並べて判断します。

脚注

  1. Corporate Finance Institute「Activity-Based Costing」の冒頭「What is Activity-Based Costing?」の節。ABCを、労働時間や機械時間のような特定のコストドライバーで間接費を配る方法と対比し、「活動」に基づいて間接費を配賦する方法として説明している。「Benefits of Activity-Based Costing」の節には、大量品から間接費が移ることで少量品の単位原価が変わりうるとの記述がある(要約・訳は編集部。参考文献 R1)。同ページの数値例は使っていない。↩
  2. Robert S. Kaplan and Steven R. Anderson, “Time-Driven Activity-Based Costing”, Harvard Business Review, 2004年11月号(hbr.org の掲載ページ)。閲覧できたのは要約のみで、本文は未確認。要約は、資源のグループごとに(1)資源を供給する単位時間あたりのコスト(部門の間接費総額を、従業員が使える時間の合計で割った額)と(2)活動1単位に要する時間の2つを見積もればよいこと、新方式では遊休または未使用の時間を管理者が考慮することを述べる(要約・訳は編集部。参考文献 R2)。↩
  3. 同論文のワーキングペーパー版(Harvard Business School Working Paper No. 04-045。本文中の日付は2003年11月で、草稿)。“Problems with Estimating and Maintaining ABC Models” の節(本文p.5。PDFでは6ページ目)に “ABC cost driver rates should be calculated at practical capacity not at actual utilization.” とある。p.11には、実際的生産能力を見積もるのは、既存の製品や顧客が未利用能力のコストを負担することで生じる歪みやデス・スパイラルを避けるためとの記述がある(訳・要約は編集部。本文の括弧内のデス・スパイラルの説明は編集部による)。HBR掲載版の本文との文言の異同は未確認(参考文献 R3)。↩
  4. 同要約の冒頭に “executives who have tried to implement ABC in their organizations on any significant scale have often abandoned the attempt in the face of rising costs and employee irritation” とある(訳は編集部。参考文献 R2)。↩
  5. 原価計算基準(企業会計審議会、昭和37年11月8日)。ASSET-ASBJ の掲載ページ(最終更新日の表示は2026年7月17日)の全文を確認し、本文に「活動基準」「ABC」の語が出てこないことを検索で確かめた。前文は、この基準が「個々の企業の原価計算手続を画一に規定するものではなく、個々の企業が有効な原価計算手続を規定し実施するための基本的なわくを明らかにしたものである」とする。第2章7は、製造原価を「まず費目別に計算し、次いで原価部門別に計算し、最後に製品別に集計する」と定め、第2章16は原価部門を「原価要素を分類集計する計算組織上の区分」とする(参考文献 R4)。↩
  6. 原価計算基準 第1章2。「広い意味での原価の計算には、原価計算制度以外に、経営の基本計画および予算編成における選択的事項の決定に必要な特殊の原価たとえば差額原価、機会原価、付加原価等を、随時に統計的、技術的に調査測定することも含まれる。しかしかかる特殊原価調査は、制度としての原価計算の範囲外に属するものとして、この基準には含めない。」(参考文献 R4)。↩
  7. 原価計算基準 第2章第4節33(二)。「間接費は、原則として予定配賦率をもつて各指図書に配賦する。」第5章47(一)1。「原価差異は、材料受入価格差異を除き、原則として当年度の売上原価に賦課する。」(参考文献 R4)。↩
  8. 企業会計基準第9号 第2項(「棚卸資産の評価方法、評価基準及び開示に関しては、「企業会計原則」及び「原価計算基準」に定めがあるものの、本会計基準が優先して適用される。」)、第6-2項(棚卸資産については、原則として購入代価又は製造原価に引取費用等の付随費用を加算して取得原価とする。要約)(参考文献 R5)。↩
  9. 小酒井正和「ABCパッケージを活用したABCシステムの構築に関する一考察―ABCシステムと「原価計算基準」との関係―」『原価計算研究』25巻1号(2001年)pp.39-46。J-STAGE掲載のPDFのV章(基幹系ABC実現における問題と解決、pp.43-45)で、ABCの結果を財務報告に用いる基幹系システムを想定し、基準との間に、集計単位(基準は部門、ABCは活動)、配賦基準(基準は操業度、ABCは原価作用因)、補助部門費の配賦の3つの問題があると論じる(著者の見解。要約は編集部。参考文献 R6)。↩
  10. 同ワーキングペーパー(R3)の “Unit Cost Estimate” の節(pp.6-7)。実際的生産能力は理論能力の80%または85%で見積もることが多いこと(例:週40時間働く人員なら32時間)、過去12か月または24か月で処理件数が最も多かった月を、遅れ・品質低下・残業などがなかったか確かめたうえで能力の目安にする方法が書かれている(要約・訳は編集部。参考文献 R3)。↩

参考文献(2026年10月確認)

※本記事は教育目的の一般的な解説であり、法務・税務・投資助言ではありません。設例は理解のための学習用の架空事例であり、実在の企業・案件とは関係ありません。