この記事で分かること

  • 日系証券会社出身者の記載率は経歴判明1,043名中157名(15.1%)で、投資銀行部門経験全体の記載率15.5%とほぼ同水準
  • 記載率トップは大和PIキャピタルで76.9%(13名中10名)、突出して高い
  • 2位は雄渾キャピタル・パートナーズ58.3%、3位は丸の内キャピタル45.5%と、上位には金融機関系・その他系譜のファンドが並ぶ
  • 日系証券会社は外資系投資銀行と並ぶ規模の人材供給源であることがデータから読み取れる
データ基準日: 2026年8月30日 | 対象: 大手町プレップPEファンドDBの日本カテゴリ133社の公式サイトに現職として掲載された1,456名(実人数1,438名) | 執筆: 大手町プレップ編集部

結論:日系証券会社出身者は判明者の15.1%、投資銀行部門経験全体とほぼ同水準

大手町プレップPE人物データベースで日系証券会社での勤務経験の記載を集計すると、経歴情報が判明した1,043名のうち157名(15.1%、95%信頼区間13.0〜17.4%)が該当しました。この数値は、外資系・国内系を合わせた投資銀行部門経験全体の記載率15.5%(162名)とほぼ同水準であり、日系証券会社が外資系投資銀行に匹敵する規模の人材供給源であることを示しています。ファンド別では大和PIキャピタルが76.9%(13名中10名)と突出して高く、次いで雄渾キャピタル・パートナーズ58.3%、丸の内キャピタル45.5%と続きます。

157名
日系証券在籍の記載
判明者1043名中
15.1%
判明者に占める比率
95%CI 13.0–17.4%
886名
記載を確認できず
公式経歴に記載なし
395名
情報不足で判定不能
経歴情報が不足

検証する仮説と分析対象

本記事で検証する仮説は「日系証券会社出身者はPE人材の中で外資系投資銀行出身者に比べて少数派である」というものです。分析対象は2026年8月30日時点の大手町プレップPE人物データベースのうち、日系証券会社(部門は問わず)での勤務経験の有無を判定できた1,043名です。「記載あり」「公式プロフィールに記載を確認できず」「情報不足で判定不能」の三値で分類し、比率は判明者(記載あり+記載を確認できず)を分母とします。比較対象として、外資系・国内系を合わせた投資銀行部門経験全体の記載率(同じ1,043名を分母とする162名・15.5%)も併記します。

日系証券会社出身者が多いPEファンドランキング

日系証券出身者の比率が高いPEファンド(属性判明者10名以上)
#ファンド系譜該当者判明者数比率
1大和PIキャピタル金融機関系101376.9%
2雄渾キャピタル・パートナーズ独立系71258.3%
3丸の内キャピタルその他102245.5%
4マラトンキャピタルパートナーズ独立系72133.3%
4Lキャタルトン(Lキャタルトン・ジャパン)その他41233.3%
6ポラリス・キャピタル・グループ独立系82532.0%
7JICキャピタルその他41330.8%
7アトラスキャピタル独立系41330.8%
9日本産業推進機構独立系93823.7%
10RBGパートナーズ独立系21020.0%
11インテグラル独立系158417.9%
11アイ・シグマ・キャピタル事業会社系52817.9%
13東京電力タイムレスキャピタル事業会社系31717.6%
14アント・キャピタル・パートナーズ金融機関系74117.1%
15ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ金融機関系32015.0%

上位10社を見ると、1位の大和PIキャピタル(金融機関系)は判明13名中10名(76.9%)が日系証券会社出身者で、突出した比率です。2位の雄渾キャピタル・パートナーズ(独立系)は58.3%、3位の丸の内キャピタル(その他)は32名中判明22名の45.5%でした。4位のマラソンキャピタルパートナーズ(独立系)と5位のLキャタルトン(その他)はいずれも33.3%で並び、6位のポラリス・キャピタル・グループ(独立系)が32.0%です。上位には金融機関系・独立系・その他の各系譜が混在しており、特定の系譜に限られた傾向ではありません。

投資銀行部門経験全体との比較

日系証券会社出身者の記載率15.1%(157名)は、外資系・国内系を合わせた投資銀行部門経験全体の記載率15.5%(162名)とほぼ一致します。両者の分母は同じ1,043名です。この近さは、日系証券会社出身者が投資銀行部門経験者の大半を占めているというより、日系証券会社(部門を問わない在籍経験)と投資銀行部門経験(外資系含む)という2つの異なる切り口の集計が、たまたま近い水準になっていることを示しています。外資系投資銀行出身者に絞った記載率は外資系投資銀行出身者が多いPEファンドランキングで検証しており、本記事の日系証券会社出身者の記載率の方が高い結果です。

結果から言えること・言えないこと

言えること。(1)日系証券会社出身者の記載率は15.1%で、外資系投資銀行出身者を上回り、当初の仮説(外資系より少数派)は支持されませんでした。(2)日系証券会社出身者が突出して多いファンドが複数存在し、系譜は金融機関系・独立系・その他に分散しています。(3)投資銀行部門経験全体の記載率とほぼ同水準であることから、日系証券会社は主要な人材供給源の一つと言えます。

言えないこと。(1)大和PIキャピタルのように記載率が突出して高いファンドがある理由は、このデータからは特定できません。(2)判明者が10〜20名程度のファンドでは、数名の増減で比率が大きく変わるため、順位の細部を過度に重視すべきではありません。(3)「日系証券会社出身」と「投資銀行部門経験」は集計上の切り口が異なるため、同一人物が両方に該当する場合もあれば、片方にしか該当しない場合もあります。

出身証券会社より、選考で問われる実務スキルを

日系証券会社出身者は外資系投資銀行出身者と並ぶ規模でPEファンドに在籍しています。出自にかかわらず、PEの投資実務ではLBOモデルを使ったリターン分析が中核業務であり、選考でもモデリングテストが課されることがあります。大手町プレップの講座では、Excelで実際にLBOモデルを組みながら基礎を学べます。

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データの定義と限界

ランキングの母集団・三値分類・投資銀行部門経験全体との集計上の違いは以下のとおりです。

集計方法・データ定義(大手町プレップPE人物データベース独自集計)

対象データ
大手町プレップPEファンドDBの地域カテゴリに「日本」を含むPEファンド133社(外資系・グローバルファンドの日本拠点を含む)について、各社公式サイトのチーム・メンバーページに現職として掲載された人物1,456名(2026年8月30日時点)。関連会社間の重複を除いた実人数は1,438名。
集計単位
人物属性(学歴・MBA・職歴など)の集計は実人数(ユニーク人物)単位、ファンド別の集計は人物・所属レコード単位で行っています。
三値分類
各属性は「記載を確認」「公式プロフィールに記載を確認できず」「経歴情報が不足し判定不能」の3つに分けています。比率は原則として記載有無を判定できた人数(判明者)を分母とし、本文・図表に分母を明記しています。「記載を確認できない」ことは「経歴・資格がない」ことを意味しません。
ランキングの基準
比率のファンド別ランキングは属性判明者10名以上のファンドを対象とし、5〜9名は参考値、4名以下は対象外としています。
データソース
各PEファンドの公式サイト(チームページ・人物プロフィール・会社概要等)の公開情報。役職名・経歴は公式表記を機械的な基準で正規化・分類しています。

本分析は公式サイトの公開情報のみを機械的に集計したものであり、各ファンドの実際の人員構成・採用基準を網羅・代表するものではありません。経歴の開示方針はファンドにより大きく異なるため、比率の差がそのまま実態の差を意味するとは限りません。出身大学・前職等は人物の能力・評価を示すものではなく、相関関係は因果関係を意味しません。

よくある質問(FAQ)

Q. 日系証券会社出身でもPEファンドに転職できますか。
A. データ上は可能性があります。経歴判明1,043名のうち157名(15.1%)が日系証券会社での勤務経験の記載があり、外資系投資銀行出身者を上回る規模です。

Q. どの部署の経験が対象ですか。
A. 本集計は日系証券会社での勤務経験全般を対象としており、投資銀行部門に限定していません。投資銀行部門に絞った経験の記載率は別途15.5%(162名)として算出しています。

Q. 外資系投資銀行出身者との違いはありますか。
A. 外資系投資銀行出身者が多いPEファンドランキングと比べると、記載率・上位ファンドの顔ぶれともに異なります。日系証券会社出身者の方が記載率は高めです。

Q. データはいつ時点のものですか。
A. 2026年8月30日時点の公式サイト掲載情報に基づく集計です。

まとめ

日系証券会社出身者の記載率は15.1%で、投資銀行部門経験全体とほぼ同水準にあり、外資系投資銀行出身者を上回りました。日系証券会社はPE人材の主要な供給源の一つと言えます。メガバンクからのルートはメガバンクからPEファンドに転職するルートで、投資銀行経験がない場合の実態は投資銀行経験がなければPEファンドには入れないのかで扱っています。

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出典・データについて

  • 大手町プレップPE人物データベース(日本カテゴリPEファンドの公式サイト掲載情報を独自集計・2026年8月30日時点)
  • 大手町プレップPEファンドDB https://otemachiprep.com/pe-funds/

※本記事は公開情報に基づく教育目的のデータ分析であり、特定のファンド・個人の評価や、転職成否の保証・投資助言ではありません。出身大学・経歴は人物の能力を示すものではありません。

データ基準日: 2026年8月30日(人物データベースの更新に合わせて本記事の数値・表・グラフは再集計されます)