この記事で分かること

  • 経歴判明1,043名のうち265名(25.4%)は公式略歴に他社での勤務経験の記載がない——ただしこれは「新卒入社が確定した人数」ではない、参考値・上限的な目安である点
  • 該当者数が多いファンド上位はジャフコ グループ42名、ニューホライズン キャピタル21名など
  • 「記載なし」は経験なしの確認ではないため、実際の新卒入社率をこの数字だけで断定できない理由
  • 三値分類(記載を確認できず≠経験なし)と分母の明示
データ基準日: 2026年8月30日 | 対象: 大手町プレップPEファンドDBの日本カテゴリ133社の公式サイトに現職として掲載された1,456名(実人数1,438名) | 執筆: 大手町プレップ編集部

結論:他社経験の記載がない人材は判明者の25.4%——ただし「新卒入社」の確定人数ではない

「新卒でPEファンドに入ることは可能か」という問いに、大手町プレップのPEファンドDBの人物データベースから接近すると、経歴情報が判明した1,043名のうち265名(25.4%)は、公式略歴に他社での勤務経験の記載が確認できませんでした。この265名という数字を、本記事では「新卒入社の可能性がある候補者数」として扱いますが、最初に強調しておきたいのは、これは新卒入社が確定した人数ではなく、あくまで参考値だという点です。

理由は二つあります。第一に、「他社経験の記載がない」ことは「他社経験がない」ことの確認ではありません。略歴が簡潔なために記載が省略されているだけの人物も含まれる可能性があり、その場合265名は実際の新卒入社者数を過大に見積もっています。第二に、経歴情報そのものが十分に確認できず判定不能だった人物(三値分類の「情報不足」)の中にも新卒入社者が含まれている可能性があり、その場合は265名という数字は過小になります。つまり265名は、両方向の誤差を含む参考値・目安として理解する必要があります。

265名
他社経験の記載なし
経歴判明1043名中
ジャフコ グループ
最多ファンド
42名
確定値ではない
注意
新卒入社の確認ではなく記載がないだけの可能性
1043名
経歴判明者
実人数1438名中

検証する仮説と分析対象

本記事で検証する仮説は「日本のPEファンドは新卒採用を行っており、新卒入社は珍しくない」というものです。分析対象は、2026年8月30日時点でPEファンドDBの日本カテゴリに収録された133社のうち、経歴情報が判明した1,043名です。「他社での勤務経験の記載が確認できない」を新卒入社の代理指標(プロキシ)として用いていますが、これは新卒入社そのものを直接確認したものではありません。各属性は「記載を確認」「公式プロフィールに記載を確認できず」「情報不足で判定不能」の三値で管理しており、本記事の265名は2番目の分類に該当する人数です。

該当者数が多いファンド

ジャフコ グループ42名
ニューホライズン キャピタル21名
D Capital11名
アドバンテッジパートナーズ11名
J-STAR10名
MCPキャピタル10名
WMパートナーズ10名
日本企業成長投資10名
インテグラル9名
日本産業推進機構8名
公式略歴に他社経験の記載がない人材が多いファンド 上位10(参考値)

他社経験の記載がない人材の数をファンド別に見ると、ジャフコ グループが42名で最多、次いでニューホライズン キャピタル21名、D Capitalとアドバンテッジパートナーズが11名で並びます。これらはいずれも設立から一定の年数が経過し、公式サイトのチーム紹介が充実したファンドであり、単純に「新卒採用に積極的」と読むだけでなく、「在籍人数自体が多く、経歴情報の掲載が丁寧」なファンドで該当者数も多く出やすいという集計上の性質にも留意が必要です。ここに示した人数は各ファンドの在籍者数に占める比率ではなく、あくまで実数(絶対数)である点にも注意してください。

新卒採用の枠組みを調べる際の視点

新卒でPEファンドへの入社を検討する場合、採用が実施される時期はファンドによって異なります。一般的な就職活動の時期に沿った採用枠と、それ以外の時期に不定期に行われる採用枠の両方が存在し得るため、志望するファンドの採用情報を個別に確認することが実務的には重要です。採用時期の区分については用語集「オフサイクル採用・オンサイクル採用」で解説しています。

結果から言えること・言えないこと

言えること。(1)公式略歴に他社経験の記載がない人材は判明者の4分の1程度存在し、新卒入社が皆無ではないことを示唆します。(2)該当者数が多いファンドは一部に偏っており、特定のファンドで公式サイト上の該当者数が目立ちます。(3)ただしこれらはいずれも参考値であり、精緻な新卒入社率の算出には向きません。

言えないこと。(1)265名のうち実際に新卒入社した人数が何名かは、このデータからは特定できません。(2)記載情報が十分に確認できず判定不能だった人物の中の新卒入社者数も不明であり、業界全体の新卒入社率は算出できません。(3)ファンドごとの該当者数の多寡と、そのファンドが新卒採用に積極的かどうかの因果関係は、このデータからは検証できません。

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データの定義と限界

本分析における「他社経験の記載なし」の定義、母集団、三値分類の基準は以下のとおりです。

集計方法・データ定義(大手町プレップPE人物データベース独自集計)

対象データ
大手町プレップPEファンドDBの地域カテゴリに「日本」を含むPEファンド133社(外資系・グローバルファンドの日本拠点を含む)について、各社公式サイトのチーム・メンバーページに現職として掲載された人物1,456名(2026年8月30日時点)。関連会社間の重複を除いた実人数は1,438名。
集計単位
人物属性(学歴・MBA・職歴など)の集計は実人数(ユニーク人物)単位、ファンド別の集計は人物・所属レコード単位で行っています。
三値分類
各属性は「記載を確認」「公式プロフィールに記載を確認できず」「経歴情報が不足し判定不能」の3つに分けています。比率は原則として記載有無を判定できた人数(判明者)を分母とし、本文・図表に分母を明記しています。「記載を確認できない」ことは「経歴・資格がない」ことを意味しません。
ランキングの基準
比率のファンド別ランキングは属性判明者10名以上のファンドを対象とし、5〜9名は参考値、4名以下は対象外としています。
データソース
各PEファンドの公式サイト(チームページ・人物プロフィール・会社概要等)の公開情報。役職名・経歴は公式表記を機械的な基準で正規化・分類しています。
この記事の限界
「他社経験の記載がない」ことは新卒入社の確認ではありません。略歴の記載が簡素なだけの可能性があります。新卒採用の有無は各ファンドの採用ページで必ず確認してください。

本分析は公式サイトの公開情報のみを機械的に集計したものであり、各ファンドの実際の人員構成・採用基準を網羅・代表するものではありません。経歴の開示方針はファンドにより大きく異なるため、比率の差がそのまま実態の差を意味するとは限りません。出身大学・前職等は人物の能力・評価を示すものではなく、相関関係は因果関係を意味しません。

よくある質問(FAQ)

Q. 新卒でPEファンドに入社した人は何人いますか。
A. このデータから直接特定することはできません。265名は公式略歴に他社経験の記載がない人数であり、新卒入社が確定した人数ではない参考値です。

Q. 該当者数が多いファンドはどこですか。
A. ジャフコ グループ42名、ニューホライズン キャピタル21名が上位ですが、いずれも在籍人数や経歴情報の充実度の影響を受けた実数であり、比率ではありません。

Q. 新卒採用を行っているPEファンドはどう調べればいいですか。
A. 各ファンドの採用情報を個別に確認する必要があります。採用時期の呼び方はオフサイクル採用・オンサイクル採用を参照してください。

Q. データはいつ時点のものですか。
A. 2026年8月30日時点の各社公式サイト掲載情報です。

まとめ

公式略歴に他社経験の記載がない人材は判明者の25.4%存在し、新卒でPEファンドに入ることが不可能ではないことをうかがわせます。ただしこの265名という数字は、開示バイアスの両方向の影響を受ける参考値であり、業界全体の新卒入社率として扱うべきではありません。何社の経験を経てPEに入るのが典型的かはPEファンドに入るまで何社経験しているのかで詳しく分析しています。

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出典・データについて

  • 大手町プレップPE人物データベース(133社の公式サイト掲載情報を独自集計・2026年8月30日時点)
  • 大手町プレップPEファンドDB https://otemachiprep.com/pe-funds/

※本記事は公開情報に基づく教育目的のデータ分析であり、特定のファンド・個人の評価や、転職成否の保証・投資助言ではありません。出身大学・経歴は人物の能力を示すものではありません。

データ基準日: 2026年8月30日(人物データベースの更新に合わせて本記事の数値・表・グラフは再集計されます)