この記事で分かること
- 学部卒業校が判明した754名のうち、海外大学卒は45名(6.0%)
- 外資系・グローバル系ファンドでは15.7%、それ以外の系譜では4.7%と開きがある
- MBAの種別が判明した147名では海外MBAが83.0%を占め、学部より大学院段階の海外経験の方が一般的
- 海外大学の内訳(ハーバード大学が最多)と、公開データから見える限界
結論:学部が海外大学の人物は判明者の6.0%、外資系ファンドでは15.7%
大手町プレップPE人物データベース(日本カテゴリのPEファンド133社対象、2026年8月30日時点)で学部卒業校が判明した754名のうち、海外大学卒は45名で、判明者に占める比率は6.0%でした。系譜別に見ると、外資系・グローバル系ファンドの学歴判明89名のうち14名(15.7%)が海外大学卒である一方、それ以外の系譜では学歴判明665名のうち31名(4.7%)にとどまり、外資系ファンドの方が比率が明確に高い傾向が確認できます。
一方、学部より一段進んだMBAでは様相が異なります。MBAの海外・国内の種別が判明した147名のうち、海外MBAは122名(83.0%)を占め、国内MBAの25名(17.0%)を大きく上回りました。公開データからは、「学部段階での海外進学者は少数派だが、キャリア途中の海外MBA留学はMBA取得者の中で主流」という構図が読み取れます。
検証する問いと分析対象
「海外大学卒はPEファンドで珍しい存在なのか、それとも一定の厚みがあるのか」という問いを、2026年8月30日時点の大手町プレップPE人物データベースで検証します。分析対象はPEファンドDBの日本カテゴリに収録されたPEファンド133社の公式サイトに掲載された人物のうち、学部の卒業校を確認できた754名です。学部卒業校の記載がない、または記載が簡素で判定できない人物は「情報不足で判定不能」として分母から除外しています。そのため、ここで示す比率はあくまで学歴を公開している人物の中での構成であり、記載していない人物を含む実際の比率とは異なる可能性があります。
海外大学の内訳:どの大学が多いか
海外大学卒45名の内訳を見ると、ハーバード大学5名が最多で、コロンビア大学4名、ニューヨーク大学・ジョージタウン大学・ペンシルベニア大学・トロント大学・ミシガン大学が各3名と続きます。上位15校の合計は39名で45名の86.7%に相当し、残る6名は個別に3名未満の大学に分散しています。北米の大学が多数を占める一方、メルボルン大学、国立台湾大学、北京大学など、アジア太平洋圏の大学出身者も確認でき、特定の1校に集中する構造ではなく留学先自体は分散しています。
外資系と国内系での違い、そして大学院段階の海外経験
系譜別の学歴構成は東大卒でなければ外資系PEには入れないのかで扱った学歴の集中度とも関連します。外資系・グローバル系ファンドでは学歴判明89名のうち海外大学卒が14名(15.7%)であるのに対し、それ以外の系譜では665名のうち31名(4.7%)にとどまります。外資系ファンドの採用チャネルや業務で英語を使う機会の多さを踏まえれば理解しやすい傾向ですが、あくまで相関であり、海外大学卒であることが外資系PEへの入社条件だと結論づけることはできません。
学部より踏み込んで見ると、MBAの種別が判明した147名のうち海外MBAが122名(83.0%)を占め、国内MBAの25名(17.0%)を大きく上回ります。MBA出身校の詳細はPE人材のMBA出身校ランキングで扱っていますが、本記事の集計からも「学部は国内大学、大学院段階で海外に出る」というキャリアパスがPE人材の中で一定数存在することがうかがえます。「外資系PEにMBAは必須なのか」という論点は別記事で個別に検証しています。
海外大学卒でなくても、準備できることがあります
データが示す通り、学部が国内大学の人材が判明者の94%を占めています。出身大学や留学経験そのものは今から変えられませんが、投資実務で問われるモデリングの型は学習で身につけられます。まずは大手町プレップの無料会員登録から、学習コンテンツとPEファンドDBを確認してみてください。
結果から言えること・言えないこと
言えること。(1)学部が海外大学の人物は学歴判明者754名の6.0%であり、多数派ではないものの一定数存在します。(2)外資系・グローバル系ファンドでは、それ以外の系譜より海外大学卒の比率が高い傾向があります。(3)MBA取得者に限れば海外MBAが8割超を占め、大学院段階での海外経験はPE人材の中でより一般的です。
言えないこと。(1)本データは公式サイトに学部・MBAの情報を掲載している人物のみが対象であり、未掲載者を含む業界全体の海外大学卒比率ではありません。(2)海外大学卒であることと採用可否・活躍度との因果関係はこのデータからは検証できません。(3)留学経験の記載有無には開示バイアスがあり、実際の海外大学卒者数はここで示した45名より多い可能性があります。
データの定義と限界
「海外大学卒」は、公式プロフィールに学部の卒業校として日本国外の大学が明記されている場合のみを集計しています。海外の大学院(MBA等)のみに言及があり学部の記載がない場合は「学部卒業校:判定不能」として海外大学卒には含めていません。系譜区分(外資系・グローバル/それ以外)は東大卒でなければ外資系PEには入れないのかと同一の定義です。
集計方法・データ定義(大手町プレップPE人物データベース独自集計)
- 対象データ
- 大手町プレップPEファンドDBの地域カテゴリに「日本」を含むPEファンド133社(外資系・グローバルファンドの日本拠点を含む)について、各社公式サイトのチーム・メンバーページに現職として掲載された人物1,456名(2026年8月30日時点)。関連会社間の重複を除いた実人数は1,438名。
- 集計単位
- 人物属性(学歴・MBA・職歴など)の集計は実人数(ユニーク人物)単位、ファンド別の集計は人物・所属レコード単位で行っています。
- 三値分類
- 各属性は「記載を確認」「公式プロフィールに記載を確認できず」「経歴情報が不足し判定不能」の3つに分けています。比率は原則として記載有無を判定できた人数(判明者)を分母とし、本文・図表に分母を明記しています。「記載を確認できない」ことは「経歴・資格がない」ことを意味しません。
- ランキングの基準
- 比率のファンド別ランキングは属性判明者10名以上のファンドを対象とし、5〜9名は参考値、4名以下は対象外としています。
- データソース
- 各PEファンドの公式サイト(チームページ・人物プロフィール・会社概要等)の公開情報。役職名・経歴は公式表記を機械的な基準で正規化・分類しています。
本分析は公式サイトの公開情報のみを機械的に集計したものであり、各ファンドの実際の人員構成・採用基準を網羅・代表するものではありません。経歴の開示方針はファンドにより大きく異なるため、比率の差がそのまま実態の差を意味するとは限りません。出身大学・前職等は人物の能力・評価を示すものではなく、相関関係は因果関係を意味しません。
よくある質問(FAQ)
Q. 海外大学卒はPEファンドへの転職・就職に有利ですか。
A. 本データからは有利・不利を判断できません。海外大学卒の比率は系譜によって差がありますが、これは相関であり因果関係の証明ではありません。
Q. 海外MBAと国内MBA、どちらが多いですか。
A. MBAの種別が判明した147名のうち、海外MBAが122名(83.0%)、国内MBAが25名(17.0%)でした。
Q. 海外大学卒の出身国・地域に偏りはありますか。
A. 上位はハーバード大学など北米の大学が中心ですが、メルボルン大学や国立台湾大学、北京大学などアジア太平洋圏の大学出身者も一定数確認できます。
Q. 学部段階の海外進学者は近年増えていますか。
A. 本データは2026年8月30日時点の断面集計であり、経年の増減はこのデータからは確認できません。
まとめ
公開経歴データからは、学部が海外大学の人物は判明者754名の6.0%と少数派である一方、外資系ファンドでは15.7%まで比率が上がり、大学院段階では海外MBAがMBA取得者の8割超を占めるという構図が見えてきます。「難関大学卒でなければ入れないのか」という論点全体は難関大学卒でなければPEファンドには入れないのかで扱っていますので、あわせてご覧ください。
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出典・データについて
- 大手町プレップPE人物データベース(日本カテゴリ133社の公式サイト掲載情報を独自集計・2026年8月30日時点)
- 大手町プレップPEファンドDB https://otemachiprep.com/pe-funds/
※本記事は公開情報に基づく教育目的のデータ分析であり、特定のファンド・個人の評価や、転職成否の保証・投資助言ではありません。出身大学・経歴は人物の能力を示すものではありません。
データ基準日: 2026年8月30日(人物データベースの更新に合わせて本記事の数値・表・グラフは再集計されます)